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官民を超えた渋沢栄一の福祉実践 (4) 欧米からの知と前近代からの継承

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フォーマット 書籍
発売日 2024年11月07日
国内/輸入 国内
出版社ミネルヴァ書房
構成数 1
パッケージ仕様 -
SKU 9784623097609
ページ数 216
判型 A5

構成数 : 1枚

シリーズ出版『渋沢栄一と「フィランソロピー」』(全八巻)刊行にあたって
はしがき
凡 例

序 章 渋沢栄一ならではの福祉実践とは何か(兼田麗子)
一 本書の問題意識
二 渋沢の福祉実践の源・糧となったもの
三 渋沢の福祉実践を考察する意義


第I部 渋沢栄一に影響を与えた英仏の社会福祉・慈善活動

第一章 渋沢栄一はいかに慈善思想の特徴を形成したか――イギリス人ラウントリーの多様な救済事業を通じて(岡村東洋光)
一 渋沢にとっての慈善の出発点
二 穂積陳重「欧羅巴慈善情報」がもたらした大規模慈善活動への驚き
三 一九〇二年の欧米訪問――文明国の慈善と有料方式の発見
四 田中太郎「泰西社会事業視察一斑」が伝えたイギリスの多様な救済事業
五 同時代の企業家ジョーゼフ・ラウントリーの三トラスト ――社会の様相を変える民間の自発的公益活動
六 実費診療所にみる渋沢の到達点――慈善から社会事業へ

第二章 ウェッブ夫妻の眼差しの奥に潜む「歴史」――近代イギリスのフィランソロピーの一断面(坂下 史 )
一 東京養育院とロンドンの捨て子養育院
二 渋沢とウェッブ夫妻の出会い――一致しなかった意図と関心
三 イギリス近代史のなかの福祉――ボランタリズムと国家
四 イギリスのフィランソロピストたちの活動と困難――ロンドンの捨て子養育院をめぐって
五 渋沢とウェッブ夫妻のいくばくかの重なり

第三章 渋沢栄一と第二帝政期のパリにおける社会福祉(岡部造史)
一 若き渋沢がパリで体験した「異文化」
二 第二帝政期のパリの姿
三 集権的で多種多様な社会福祉事業
四 「公」と「民」の境界を越えた担い手と寄付の増加

コラム1 養育院の黎明期における大久保一翁と渋沢栄一(稲松孝思)
コラム2 『航西日記』にみる社会福祉・慈善事業(関 根 仁)


第II部 渋沢栄一がみたアメリカのフィランソロピーとフィランソロピスト

第四章 アメリカにおけるフィランソロピーの歴史と渋沢栄一(キャサリン・バダチャー/ドゥワイト・バーリンゲイム[翻訳・兼田麗子])
一 本章における問題意識
二 フィランソロピーの萌芽――「市民の熱意と宗教的情熱の高まり」(南北戦争以前)
三 変質するフィランソロピー――科学として、ビジネスとして(一九世紀半ばから二〇世紀初頭)
四 アメリカを代表する三人のフィランソロピスト
五 『論語』の「忠恕」を欧米の「愛」になぞらえた渋沢

第五章 社会事業家としての渋沢栄一――四度にわたる訪米とフィランソロピストとの交流(渋沢田鶴子/渋沢雅英)
一 「民による民のための社会事業」への開眼
二 初めての訪米で受けた感銘
三 プログレッシブ(革新主義)時代のアメリカ――フィランソロピーが果たした重要な役割
四 渋沢とフィランソロピストの親交


第III部 近代日本における先駆的な福祉実践――前近代からの継承と模索

第六章 渋沢栄一と慈善・社会事業――真の公益とは(山本浩史)
一 慈善・社会事業における背景と道徳観
二 中央慈善協会設立に対する渋沢の思い
三 恩賜財団済生会と「忠恕一貫」の思想
...

  1. 1.[書籍]

社会福祉へのかかわりを公益の追求の一環として捉え、自らも深くかかわった渋沢栄一。必要に応じて「官」と「民」を使い分け、継続的な運営形態を構築したその福祉実践を多面的に考察する。
第?部では渋沢に影響を与えた英仏の社会福祉・慈善活動を取り上げ、第?部ではアメリカのフィランソロピストとの交流等を分析する。第?部では、日本の前近代から継承されてきた福祉についての考え方や実践との比較・検討をおこなう。

作品の情報

メイン
編集: 兼田麗子

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