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また逢う日まで

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フォーマット 書籍
発売日 2024年12月20日
国内/輸入 国内
出版社TANG DENG
構成数 1
パッケージ仕様 -
SKU 9784908749506
ページ数 384
判型 四六

構成数 : 1枚

  1. 1.[書籍]

国内外で高い評価を受ける、日本を代表するノイズバンド「非常階段」。
そのリーダーであるJOJO広重は「ノイズの帝王」と呼ばれ、ノイズミュージック界の頂点に今なお君臨し続けています。

非常階段の生み出すノイズミュージックは、予測不可能な轟音、思考の外側をいく音楽性で人々を圧倒し、更に、苛烈を極めるライブパフォーマンスが話題を呼び、音楽史の伝説となりました。

しかし、このような世界観がパブリックイメージとして一人歩きし、ノイズの帝王の生い立ちや素顔はあまり知られてきませんでした。
また、彼が「占い師」というもう一つの肩書きを持ち、「人々に優しく寄り添い、悩みに答えるJOJO広重」の顔を持つことも、ほとんど認知されていないのではないでしょうか。

本書は、そんなJOJO広重が自身の半生を綴った、執筆活動の集大成となるエッセイ集です。
読めば誰でも懐かしいと思えるような、幼少期の記憶から、甘酸っぱい青春時代を経て、80年代アンダーグラウンドシーンのうねりの中に居た彼にとっての「音楽」、「ノイズ」、「人生」とは。

水にゆっくりと波紋が広がるような、優しい言葉で紡ぎ出されるエッセイ。
ジャンルも時代も超えた一冊となることでしょう。

解説を、夫の介護の日々を新聞コラムに連載中で著者の友人でもある高倉美恵と、音楽評論家小野島大が執筆。
帯には、石野卓球、町田康による推薦文を掲載。

作品の情報

メイン
著者: JOJO広重

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“この前逢った日”と“また逢う日”とのはざまに流れるものは、
歌であろうか、ノイズであろうか、
いやしかし、そんな広漠とした空地にこそ五慾七情八観九相が
ひっそりと花開かせているのかも知れぬ、続々と……。
最近はオンライン一辺倒で、常にネットに繫がって接続された状態でないと
不安でしかたないという風潮だけれど、
オフラインじゃないと生み出せないものもきっとあるだろう。
たとえば、絶海の孤島から発信する手紙のような、
絶海の孤島にて呼び戻す、痛切な記憶のような。
何処か向う側へ届きたい、届けたい、向う側から取り寄せたい、
という情念が、画龍に点睛するのだ。
だがさらにまた、点睛された画龍を画面から引き剝がし、門を潜り天高く登らせるものは
いったい何であろうか?
それはもしかしたら、時の運かも知れないし、気紛れかも知れないし、
思い込みと思い上がりかも知れないし、エロスかも知れないし、
絶体絶命孤立無援しどろもどろのノイズかも知れないね。
ともかく、
鳴かぬならその鳴かぬ音を聴いていよう、ほととぎす、いつか鳴く日まで。
都は遷(うつ)れど人は遷らず、人は遷れど音は遷らず、音は遷れど鬼は遷らず、
鬼は遷れど神は遷らず、神は遷れど死は遷らず、死は遷れど都は遷らず、
そうこうしながらただ世が遷ってゆく、歌とともに、ノイズとともに。
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