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転生するイコン ルネサンス末期シエナ絵画と政治・宗教抗争

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フォーマット 書籍
発売日 2021年01月15日
国内/輸入 国内
出版社名古屋大学出版会
構成数 1
パッケージ仕様 -
SKU 9784815810078
ページ数 652
判型 A5

構成数 : 1枚

凡例
地図

序 章
1 「像」と「アート」の汽水域へ
2 交錯する抗争――政治・宗教・芸術
3 イコンの転生とその四つの様態
4 本書の構成と方法

第I部 時を乱すイコン――古画の再コンテクスト化と古様のモード化

第1章 石の中のイコン
――聖画像のための大理石タベルナクルムの制作と受容
はじめに
1 固定と動員――《恩寵の聖母》礼拝堂
2 両極性の演出――ピッコローミニ礼拝堂
3 グロテスクな凱旋門――フォンテジュスタ聖堂主祭壇
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第2章 尼僧の手仕事?
――「サンタ・マルタの修道女たち」再考
はじめに
1 パラサイト/モンタージュ――様式・技法・機能
2 「サンタ・マルタの修道女たち」の批評的運命と作者像
3 マルタとウルスラ――図像的特異性と受容者像
おわりに

第3章 白衣の画家
――ジョヴァンニ・ディ・ロレンツォとカモッリーアの戦い
はじめに
1 戦場のマリア──図像的例外性とその時代背景
2 「生ける聖女」の幻視と啓示――テクストの中の旗幟
3 自註としての画中画――イメージの中の旗幟
4 モンタペルティの戦いとその聖遺物
5 白をめぐる観念連合
おわりに

第II部 イコンとヴィジョンのあわいに――初期ベッカフーミによる三つのメタ・イメージ

第4章 聖母の子宮
――《聖三位一体と聖者たち》
はじめに
1 三位一体の幻視と現前
2 幕屋としての聖母
3 雲と受肉
おわりに

第5章 幻視の遠近法
――《シエナの聖女カテリーナの聖痕拝受》
はじめに
1 交差する視線
2 幻視への道行き
3 観者の没入
おわりに

第6章 天のオクルス
――《玉座の聖パウロ》
はじめに
1 「盾形イメージ」あるいは「天の窓」?
2 幻視者の憂鬱
3 「正義ハ天ヨリ見下ロセリ」
おわりに

第III部 母なるイコンを体内化する――「絵画タベルナクルム」考

第7章 帝国と自由
――ソドマのスペイン人礼拝堂装飾にみる皇帝礼賛と聖母崇拝
はじめに
1 ミクスト・メディアと循環構図
2 双頭の鷲の庇護の下に
3 祝祭装置(アッパラート)としての礼拝堂装飾
4 聖母と皇帝
おわりに

第8章 闘争の表象/表象の闘争
――ソドマによるロザリオ同信会のための二作品をめぐって
はじめに
1 信仰的修復による「ロザリオの聖母」への転生
2 流用の動機――古画崇拝とロザリオ信心
(1)第一の仮説――「復興」の同期性
(2)第二の仮説――古いメディウムと新しいメディアの共働
(3)第三の仮説――記憶術としてのロザリオ、「効力あるイメージ(イマーゴ・アゲンティス)」としての古画
3 演劇性と現前化――ソドマの絵画タベルナクルム
4 言説的論争と形象的論争――無原罪懐胎説をめぐる紛糾
5 白の隠滅――ソドマの行列用旗幟
おわりに

第9章 タブローの中のイメージ
――対抗宗教改革期シエナにおける絵画タベルナクルムの展開
はじめに
1 古画とロザリオ──ドメニコ会の民衆教化におけるイメージの役割
2 《プロヴェンツァーノの聖母》崇拝の影響圏
3 他の托鉢修道会による模倣と流用
(1)フランチェスコ会
(2)アウグスティヌス隠修士会
(3)カルメル会
(4)聖母の下僕会
4 ローマ・バロック彫刻の流入と絵画タベルナクルムの衰退
5 絵画タベルナクルムとしてのカモッリーア前門
おわりに

第IV部 上書きされるイコンの記憶――共和国滅亡後のシエナ絵画

第10章 都市と絵画の防衛機制
――ジョルジョ・ディ・ジョヴァンニとシエナ戦争
はじめに
1 カモッリーアの戦いからシエナ戦争へ
2 作品の中の作戦――《シエナ市民を励ます聖パウロ》
3 フレームの内と外――マジョーネ聖堂の《無原罪懐胎の聖母》
おわりに


第11章 亡国のパトス、喪のトポス
――敗戦後のシエナ絵画における都市表象
はじめに
1 アナクロニックな砦たち
2 地上の門と天上の門
3 検閲とその検閲
おわりに

第12章 Apparizione/appropriazione
――メディチ家支配初期のシエナにおけるフィレンツェ絵画
はじめに
1 イコンとその陰画――二つの祭壇画における聖母像と都市表象
(1)カラスとトスカーナ大公――フォンテジュスタ聖堂《ペストの聖母》
(2)分裂する図像と様式――ズッキによる祭壇画
2 深淵の中の紋章――既存の壁画装飾への二つの介入
(1)共<...

  1. 1.[書籍]

古今の時間を自在に行き来し、「像」と「アート」の汽水域にたゆたうシエナ派絵画。イタリア戦争と宗教改革にともなう波乱のなか、「聖母の都市」を守護する古きイコン=聖画像はいかに動員され、新たな使命を獲得したのか。繊細なシエナ美術に秘められたダイナミズムを析出し、イメージ論の新地平を切り拓く。

作品の情報

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著者: 松原知生

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