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映画観客とは何者か メディアと社会主体の近現代史

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フォーマット 書籍
発売日 2019年02月25日
国内/輸入 国内
出版社名古屋大学出版会
構成数 1
パッケージ仕様 -
SKU 9784815809386
ページ数 680
判型 A5

構成数 : 1枚

序 章
映画観客へのアプローチ
偶発性からの社会主体と歴史

第I部 民衆
第1章 社会主体のはじまり
――民衆娯楽・社会教育による「民衆」と映画観客
社会問題としての「民衆」――階級、自発性、ジェンダー
「社会」主体としての「民衆」
民衆娯楽としての映画と「民衆」
社会教育としての映画と「民衆」
「社会」主体としての「民衆」映画観客

第II部 国民
第2章 総力戦とトランスメディア的消費文化
――「国民」の再定義と矛盾をめぐって
「国民」の再定義――「民衆」の更新
トランスメディア的消費文化と「大衆」
消費主体の経験
消費主体の「国民」化――(反)資本主義、階級、ジェンダー
総力戦体制とメディア環境

第3章 「国民」への動員
――映画観客と総力戦、そして戦後
映画独自の力
映画統制と消費文化
「新しい観客」
矛盾と葛藤の否認――消費文化、地域、ジェンダーをめぐって
「国民映画」と「文化映画」
戦後、そして現代へ

第III部 東亜民族
第4章 「東亜民族」の創造/想像
――帝国日本のファンタジーと映画による動員
帝国と「東亜民族」
帝国と映画政策
同一性のファンタジー
ひそやかな中心性
身体的感覚への訴え、または「精神」と科学
動員システムと映画
帝国と資本主義
資本主義の外部
ポスト帝国――忘却とファンタジー

第IV部 大衆
第5章 テレビと原子力の時代への「大衆」ポリティクス
――大社会論、大衆文化論、マス・コミュニケーション論
「大衆」ポリティクスのはじまり――戦前戦中日本の言説形成
システムに内在化された「大衆」――大衆社会論
システムの閾にある「大衆」――大衆文化論
「大衆」の(脱)政治化――マス・コミュニケーション論

第6章 民主としての「大衆」
――テレビによるトランスメディア的消費文化の再編と映画観客
消費生活的な民主――テレビ論
トランスメディア的消費文化の再編
近代政治的な民主――映画観客の再定義
「大衆」は消滅したのか

第V部 市民
第7章 脆弱な主体としての「市民」
――戦後とリスクの時代の個人化とネットワーク化
「市民」の歴史的編成
リスクの時代――フレキシブルでプレカリアスかつ自己規律的な自己責任の主体
権力ネットワークと領土化志向の「市民」ネットワーク

第8章 「市民」の多孔的親密-公共圏
――自主上映会とソーシャル・メディアのトランスメディア的社会運動
親密圏のネットワーク――「市民」の再編成
社会運動の更新とソーシャル・メディア
「市民」による自主上映会

終 章


あとがき
参考文献
図版一覧
索引

  1. 1.[書籍]

民衆・国民・東亜民族・大衆・市民――。映画館でシネマを観る「数」であるにとどまらず、映画や社会と多様な関係をとりむすぶ人々のあり様を、大正期から現在まで、社会主体をめぐる言説に注目することで、変容する政治やメディア環境との交渉のうちに浮かび上がらせた、映画観客100年史。

作品の情報

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著者: 藤木秀朗

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