1992年、NYで結成されたオルタナティヴ・ロック・バンド、ナダ・サーフのニュー・アルバムが完成。ニュー・ウェストからは初、自身10枚目となるスリリングで感動的な飛躍作『ムーン・ミラー』、リリース。
Nada Surfのニュー・アルバム『Moon Mirror』には、ファンが愛し、期待するすべてが詰まっている。静かな歌い出しから高鳴るハーモニーへと爆発する、ほろ苦いアンセム。何度もリピートしたくなるような曲。詩的で示唆に富み、同時に声を張り上げ、窓を開けて聴く傑作。すべてがこの作品に存在する。過去30年間、Nada Surfの中心メンバーはMatthew Caws、Daniel Lorca、Ira Elliotと変わらない。New West Recordsからは初となるアルバム『Moon Mirror』は、バンドとIan Laughtonがウェールズのスタジオ、Rockfieldで制作した。レコーディングには、3人の友人で長年のキーボード・プレイヤーであるLouie Linoが参加した。『Moon Mirror』は、Nada Surfにとってスリリングで感動的な飛躍作である。このアルバムに収録された曲は、人間の体験に忠実で、意味深く、神秘的で、時に不条理なものだ。そこには愛があり、悲しみがあり、深い孤独があり、疑念があり、驚きがあり、希望がある。これらは20代のバンドの曲ではない。ここには、苦労して勝ち得た知恵があり、可能性に対する信念がある。
発売・販売元 提供資料(2024/10/08)
ギター・ポップ・バンドの場合、キャリアを重ねるにつれてその〈蒼さ〉を保つのが難しくなっていきがちだが、このNYのバンドにはそれがまったく当てはまらない。10作目でも彼らの魅力的な疾走感は健在で、むしろそこに技術が加わったことで、楽曲の質もより高くなっている。ロックの聖地たるロックフィールドで録音されたアナログ感溢れるサウンドも最高だ。
bounce (C)赤瀧洋二
タワーレコード(vol.493(2024年12月25日発行号)掲載)