レッド・ツェッペリンはドラマーのジョン・ボーナムの死により1980年に活動を終了、3人のメンバーのその後の動向が期待される中、ギタリストのジミー・ペイジは幾つかのレコーディングやライヴを経て、元フリー~バッド・カンパニーのヴォーカリスト、ポール・ロジャースと新バンド、ザ・ファームを結成する。ドラマーは元ユーライア・ヒープのクリス・スレイド、ベーシストにはロイ・ハーパーのバンドでジミー・ペイジと共演もしたトニー・フランクリンが参加する。そしてザ・ファーム(The Firm)と名付けられたバンドは1984年にアトランティック・レコードと契約し、活動をスタートさせる。
デビュー・アルバム・レコーディング前に1984年8月20日コロラド州デンバーにて新作の反応を確認すべくコンサートを行い、その後レコーディングをロサンゼルスで行う。そして1985年2月にリリースされるデビュー・アルバム『ザ・ファーム(原題:The Firm)』は全米アルバム・チャートNo.17に、全英アルバム・チャートでもNo.15にランク・イン。さらにシングル・カットされた「レディオアクティヴ」も全米Hot100のNo.28にランク・インするなどバンドは順調なスタートを切る。そしてプロモーションを兼ねて同年11月29日スウェーデンからツアーをスタートさせ、翌1985年5月22日ロンドンのウェンブリー・アリーナまでヨーロッパ~イギリス~アメリカ~イギリスを回る39公演を行う。その中で同年3月14日のカリフォルニア州イングルウッドでのコンサートは(米)PBSラジオのスペシャル・プログラムとして収録・放送される。本作はこの放送時の音源によるライヴ・アルバムであり、カバー・ソングやソロ・アルバムの楽曲などを含めコンサートの模様を完全収録している。デビュー・アルバムの楽曲の大半をジミー・ペイジとポール・ロジャースが一緒に手掛けているだけにレッド・ツェッペリンのサウンドとは異なる正統派のブリティッシュ・ロックを堪能させてくれる、2人のこのニュー・バンドへの熱い意気込みが伝わる素晴らしいライヴ・パフォーマンスだ!
また、ジミー・ペイジの初ソロ・アルバムであるサウンドトラック『ロサンゼルス(原題:Death Wish II)』の楽曲やこのバンドの結成に導いたポール・ロジャースのソロ・アルバム『カット・ルース(原題:Cut Loose)』で共演した楽曲、さらには次作収録の新曲2曲も披露されており、この時期のジミー・ペイジの活動を捉えた素晴らしいライヴ・アルバムである。
輸入盤国内仕様<日本語帯、英文ライナー・ノーツ対訳付>
ジミー・ペイジ (g)
ポール・ロジャース (vo)
トニー・フランクリン (b)
クリス・スレイド (ds)
発売・販売元 提供資料(2024/10/01)