スタジオ録音とライヴ録音をブレンドした変幻自在な音空間を作り出し、鬼才スクエアプッシャーの評価を決定づけた2004年リリースの傑作が、このたび20周年を記念した本人監修の最新リマスタリングを経てリイシュー。ボーナス・ディスクに当時のレア曲やEP『Venus No.17』収録曲がまとめられているのも嬉しい。
bounce (C)香椎恵
vol.491(2024年10月25日発行号)掲載(2024/10/25)
鬼才スクエアプッシャーの評価を決定づけた金字塔的傑作
『ULTRAVISITOR』の20周年を記念し、豪華リマスター再発決定!
2004年3月にリリースされた鬼才スクエアプッシャーの代表作『Ultravisitor』は、輝かしいディスコグラフィーの中で、最も人気のある作品の一つであると同時に、その評価を決定づけた金字塔的傑作だ。アンセミックなタイトルトラックから、リリース以来ファンに愛され続けている名曲「Iambic 9 Poetry」、「Steinbolt」の猛烈な電子音、「Tommib Help Buss」の陽光に包まれたかのような至福のメロディーまで、スタジオ録音とライヴ録音がブレンドされたこのアルバムは、スクエアプッシャーことトム・ジェンキンソンの生み出す音楽の多様性を見事に表現している。
20周年を記念して発売される今回の再発盤は、トム・ジェンキンソン自らの監修のもと【Loud Mastering】のジェイソン・ミッチェルによって、オリジナルテープからリマスタリングされ、より豊かなダイナミクスとディテールが引き出された音源が収録されている。
さらに本作のDisc 2に収録された『Venus No.17 Maximised』には、2004年1月26日にリリースされた『Ultravisitor』のプロモーションCDの一部や、WarpMartで予約したファンのみに配布されたボーナスディスクでもあり、日本では初回限定盤CDに収録された『Square Window』、そしてEP作品『Venus No.17』を合わせた計8曲を収録。付属のブックレットには、トム自身のアーカイヴから発掘された貴重な写真やポスター、録音資料が掲載されている。
スクエアプッシャーの金字塔的傑作『Ultravisitor』の20周年を記念した今回の再発盤『Ultravisitor (20th Anniversary Edition)』は、日本限定高音質2枚組UHQCD仕様、日本語帯付き3枚組LP、輸入盤2枚組CD、輸入盤3枚組LP、そしてTシャツ付セット (日本限定高音質2枚組CD / 日本語帯付き3枚組LP) の形態でリリースされる。
発売・販売元 提供資料(2024/09/20)
失踪したり、まさかのジョイ・ディヴィジョン・カヴァーを披露したり、何かと話題に事欠かなかったトムくんですが、今年も早速新作をリリース。一時期は超ドープな音に傾倒してましたが前作あたりからヤンチャ節が復活、冒頭から通常の1000倍脳が回転してるようなトラップだらけのドリルンベースにケガしそう。昔クラスにいませんでした? ひとつのことだけに凄い才能を発揮するヤツ。そんな愛すべき天才の音楽。
bounce (C)鈴木 真広
タワーレコード(2004年03月号掲載 (P83))