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もっとうまくいく緩和ケア 患者がしあわせになる薬の使い方

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構成数 : 1

【はじめに(序文)】
緩和ケア医になって20年,私の最大の幸福は,多くの患者を紹介くださる医師や看護師に恵まれてきたことです.
そこから得てきたものを,たった43例で言い尽くせる訳がありません.かといって,長年にわたる症例のパターンを網羅的に記すなど,そんな話は退屈でしょう.ですから,本書の43例は,退屈でない症例にしたつもりです.
具体的には,以下のようなことです.
1.著しい苦痛であってもシンプルな原則で対応できる症例
激しい苦痛をもつ患者を前にして,「太刀打ちできない!」とひるんでも,誰もが知っているシンプルな原則を活用すると劇的に解決する,ということはよくあることです.これまで,私の元に全国から多くの医療者が症例のコンサルテーションを寄せてくださいました.そのほとんどは,「『ここが知りたかった緩和ケア(改訂第2版)』(南江堂,2019)の●ページに記載があります」といった内容でお返事できるものでした.いざ,目の前で苦しんでいる患者に遭遇すると,本で読んだ知識をそのまま生かすことはむずかしいこともあるのだな,ということがわかりました.
そのような経験から,本書では,これまでの3冊の自著の内容を"患者に具体的に生かすとこうなる"ということを強調できる症例を選びました.
2.緩和ケア医として成長のきっかけになった症例
今になって考えれば想定内のことなのですが,そのパターンの症例をはじめて経験した当時の私にとっては,"思わぬ落とし穴となった症例"を選びました.
NSAIDsによるせん妄,薬物相互作用によるせん妄,放射線治療後のせん妄,抗ドパミン薬による錐体外路症状,体動時痛に対してオピオイドを増量して転倒してしまった…などなど.想定の範囲をいかに広げることができるか.それが患者に無益な負担をかけない緩和ケアにつながります.
特に進行終末期がん患者では,症状は悪化していく一方ですから,落とし穴に落ちてしまい患者に想定外の負担をかけてしまった薬物療法というものが,どれほど悔やまれることでしょうか.
3.これはいい方法なんじゃないかな,という症例
緩和ケアの師匠からの言葉で自分に言い聞かせてきたことですが,「患者が自制内の苦痛に緩和するまで,医師は家には帰らない」「患者が苦しんで夜眠れないのに,医師が眠ってはいけない」という気概が大切だと思っています.
このための戦略をひと言で言い表すと,「巧遅は拙速に如かず」.時間の限られたがん患者の緩和ケアを任された者としての座右の銘です.
これを座右の銘に,苦しむ患者を目の前にすると,既成の教科書やガイドライン,エビデンス,経験知たちが頭の中で超高速回転します.そんな状況の中で,患者との相互作用によってつくられたクリニカルパール…,何かの役に立つなら…という気持ちで症例を選びました.これは今までの自著と同じ気構えでもあります.さて,いざ本になったものを読むと,個人の体験がいかに限られたものかがわかります.私自身がいくらでも例外や「そんなにうまくいかないこともあるよね」と反対例を思いつくのですから.すべての患者に1つの方法で対応できるなんてことはありません.
ただ,ぜひ付け加えて言いたいことは,がんによる症状の中には,決め手となる症状緩和の方法がないからといって,何もしなければ状況が改,...

  1. 1.[書籍]

一歩進んだ緩和ケアの薬剤処方が身につく/緩和ケアにおける臨床推論が学べる
ガイドラインや教科書の通り診療しても苦痛が緩和されない…,実際の患者は病態が複雑に併存していて対応に困る….そんな現場の悩みに答える一冊.がんの疼痛緩和・症状緩和では近年薬剤の選択肢が広がる一方,その使いこなしに難渋する医療者は少なくない.本書では症例に沿って,診断と治療選択に至るまでの著者の思考過程(臨床推論)をたどり,薬理学的知識と経験に裏打ちされた処方の実際を示す.本書を読めば患者がしあわせになる薬の使い方が身につき,緩和ケアの臨床は"今よりもっと,うまくいく".

【書評】
「リアルな臨床現場で頼れる実践的な緩和ケアの必読書」
一般的な教科書やガイドラインだけでは太刀打ちできないのが緩和ケアのリアルな臨床現場である.緩和ケアが必要な患者は一般化できない個別性の高い状況にあることが多く,医学的なエビデンス,医師の経験,患者の選好をバランスよくミックスすることで最善の緩和ケアが提供できる.本書では,医学的なエビデンスを熟知した著者の20 年の緩和ケアの臨床経験から生まれたクリニカルパールが具体的な症例としてまとめられている.質の高い緩和ケアを実践したい医療者にとっての必読書である.
本書は,緩和ケアで最も高頻度に遭遇する痛みの多彩な症例が紹介されている.症例の形式で,「アセスメント」「副作用などのピットフォール」「基本的な薬物療法」「高度な薬物療法」が網羅されている.また,難易度が3 段階でレベル分けされており,緩和ケアの入門者から熟練者まで学べる内容となっている.日常診療では使用頻度の低い薬剤に関しては,具体的な投与方法が詳細に記載されており,未経験者でも実際の臨床に活用できる配慮がされている.
痛み以外の比較的頻度の高い症状や病態,知らないと見逃してしまうような副作用も紹介されており,この1 冊でおおむねの患者へ質の高い緩和ケアが提供することができるであろう.
病態・症状別の目次や診療アルゴリズム,薬剤別の目次などが読者の使いやすさにも配慮され構成されている点にも,著者の「目の前の患者の苦痛にすぐに対応してもらいたい」という思いがうかがえる.
筆者自身,著者とともに臨床現場で働き,著者の妥協のない迅速な対応で患者がすぐに笑顔にしあわせになる場面をたくさん経験してきた.その臨床現場での思考過程や対処法が集約された本書が,患者のしあわせを願う医療者によって活用され,高度な緩和ケアが多くの患者に提供されることを期待する.

臨床雑誌内科129巻3号(2022年3月号)より転載
評者●埼玉県立がんセンター緩和ケア科 副部長 中西京子

作品の情報

メイン
著者: 余宮きのみ

フォーマット 書籍
発売日 2021年06月25日
国内/輸入 国内
出版社南江堂
構成数 1
パッケージ仕様 -
SKU 9784524246151
ページ数 312
判型 A5

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