フリージャズ、ポスト・パンク、ハイライフ、クラウトロックなどをごちゃ混ぜにミックスしたカテゴライズ不可な音楽性で、カルト的な人気を博すジュネーブの楽団=オルケストル・トゥ・プイサン・マルセル・デュシャンの'24作!
パリ郊外のスタジオで12人の多国籍ミュージシャンが参加し、10日間にわたって録音を実施。シンプルなループベースの楽曲を基調に、マリンバ、ホルン、弦楽器、エッジのきいたギターの複雑なアレンジが調和した、美しくオーガニックなサウンドは、個性派ひしめくヨーロッパの音楽シーンにおいてもひと際ユニーク。ニューウェーヴ的価値観をもっとも純粋に継承している楽団と言えるだろう。
発売・販売元 提供資料(2024/10/21)
現代アートの先駆けマルセル・デュシャンの名を冠した総勢12名のポストパンク・オーケストラによる6作目が名レーベルBongo Joeよりリリース。ミニマリズムを意識しつつ、ループを軸に音の足し引きで進行/発展していった前作と比べ、随分と音数が増え、バンド・アンサンブルに重きを置いた生のダイナミズムが、幾度となく高密度な音の波となって押し寄せる。アフロ・ビート~ファンクなリズムの上で2台のマリンバが高速回転で大暴れし、痙攣ギターやヴァイオリン、ホルンも時に効果音的、時にパーカッシヴに鳴らされる。語り調な男女ヴォーカルもこれまでになくキャッチーで驚くほどカラフルでリズムに溢れた作品になっている。
intoxicate (C)小畑雄巨
タワーレコード(vol.173(2024年12月10日発行号)掲載)