デビュー・アルバムで全米/全英規模のステージに飛躍したバーモント州ブラトルボロのポスト・パンク・バンド、ザス・ラヴ。魂を養うような快楽と幸福感に満ちたゴージャスなセカンド・アルバム『オール・プレジャー』、キャプチャード・トラックスよりリリース。 (C)RS
JMD(2024/08/30)
デビュー・アルバムで全米/全英規模のステージに飛躍したバーモント州ブラトルボロのポスト・パンク・バンド、ザス・ラヴ。魂を養うような快楽と幸福感に満ちたゴージャスなセカンド・アルバム『オール・プレジャー』、キャプチャード・トラックスよりリリース。
『All Pleasure』は、バンドにとってめまぐるしい成長と変貌の時期から生まれた。ヴォーカリスト/ギタリストのEcho Mars(they/them)とドラマーのLu Racine(he/they)は、このアルバムの制作に取り掛かった時、2022年のデビュー・アルバム『Memorial』の大成功をまだ引きずっていた。このアルバムは、瑞々しくエレガントなポスト・パンクで、The FADER、NME、The Guardianから賞賛を浴び、彼らは静かなブラトルボロからアメリカとイギリス全土のステージへと飛躍した。しかし、結成時のベーシスト、Nathaniel van Osdolはバンドから脱退した。一方、長年の音楽的パートナーである新ベーシストのAlly Juleen(she/they)とギタリスト/キーボーディストのShane Blank(he/him)は、バーモントの田舎町に移住し、カルト的な人気を誇るアルバムの続編のレコーディングを1ヶ月後に控えたバンドに加わるため、生活を根こそぎ変えていた。「新しいものを作り、新たな一歩を踏み出すために、みんなで集まっていたんだ。私たちは皆、しばらくの間、音楽を作ってきたし、その過酷で楽しくない側面に直面してきた」とMarsは言う。Marsが森の中の納屋を、バンドが「ホビットの穴」と呼ぶレコーディング・スタジオに改造したとき、彼らはひとつのシンプルなルールを重視した。「楽しくなければやらない」とMarsは言う。そのシンプルなミッションから生まれたのは、驚くほどゴージャスなアルバムだ。大きく弧を描くメロディーと、異常なスタイルのひねりに満ちたこのアルバムは、ファースト・アルバムのコーラスまみれの80年代風サイケデリアだけを知っているリスナーを驚かせるだろう。 (1/2)
発売・販売元 提供資料(2024/08/28)
Matthew HallとRich Costey(「Birthday Song」、「All Pleasure」、「Get Stable 」に参加)がミックスし、Bob Westonがマスタリングを担当したこの『All Pleasure』は、可能な限りライヴ・レコーディングされ、オーヴァーダビングは最低限に抑えられ、人々が空間を共有し、神々しい騒ぎを起こすことで生まれる、伝染性のエクスタシーを捉えている。また、素晴らしい作品であることに加え、このアルバムは、アルゴリズムを捨て、グリッドから離れ、納屋を見つけ、友人たちと楽器の束を囲むための説得力のある主張でもある。最近、刺激は簡単に手に入る。ストリーミング・プラットフォームやソーシャルメディアは、私たちに一瞬の気晴らしを無限に提供し、朝から晩まで私たちの脳の「快楽ゾーン」と呼ばれる場所を照らし続けている。しかし、このような快楽主義的な時代には、本当の快楽、つまり、私たちの魂を消耗させるのではなく、魂を養うような快楽、嫌な気分から目をそらすのではなく、良い気分にさせてくれるような快楽は、驚くほど不足している。THUS LOVEによるセカンド・アルバム『All Pleasure』は、そんな滋養と幸福感に満ちている。最近の音楽にはなかなか見られない硬質さと官能性を併せ持ち、うっとりし、震え、うごめく。一旦染み込んだら離れない、強靭なメロディック・フックで脳を満たす。雲を突き飛ばし、自分もそうしたいと思わせる。 (2/2)
発売・販売元 提供資料(2024/08/28)
USはバーモント州ブラトルボロの4人組ロック・バンド。2年ぶりとなる2作目はデビュー作のポスト・パンクのスタイルから一転、ほぼ全編がライヴ録音されたという生々しく骨太なサウンドの響くストレートな作品だ。グラマラスな魅力を放つエコー・マーズのエモーショナルなヴォーカルも含め、どことなく90年代のオルタナ・ロックを彷彿とさせるところが良いですね。
bounce (C)赤瀧洋二
タワーレコード(vol.492(2024年11月25日発行号)掲載)