ロンドン・ジャズ・シーンにおける新たなブラジル音楽の才能。セッサ、カエターノ、バーラ・デセージョ~アラバスター・デプルームのファンにまで推薦の音楽家、MOMO.がBatov Recordsから7枚目のアルバムをリリース。
ソフトで安心感を与えるあたたかなヴォーカルに導かれ、反芻的で探求的なブラスのひねりを加えながら難なくスウィングする今作は、テナー・サックス奏者のアラバスター・デプルームをはじめとする、ロンドンの賑やかなジャズ・コミュニティで活躍する友人をゲストを招き、イースト・ロンドンのトータル・リフレッシュメント・センターで録音、テープカットされた。
今作は7枚目のアルバムだが、ロンドンでレコーディングされたのはこれが初めてだという。故郷のリオデジャネイロからアンゴラ、ミシガン、シカゴ、スペイン、リスボンへと音楽的な旅を続けてきたMOMO.は、現在ロンドンを故郷と呼び、そこで若い家族と暮らしている。当然のことながら、このニュー・アルバムは本格的な出発を意味する。2006年のデビュー作『A Estetica do Rabisco』は、『シカゴ・リーダー』誌の年間ベスト・アルバムに選ばれ、彼の音楽人生が動き出した。彼のシンガー・ソングライティングの才能は、パティ・スミスやデヴィッド・バーンらから称賛を浴び、カエターノ・ヴェローゾの70歳の誕生日を記念した『A Tribute to Caetano』にも招待された。
MOMO.は、幼い娘が家で音楽に合わせて踊り出すのを見て、「娘が踊れるようなアルバムを作りたい」と思い、今作が誕生した。ロンドンの新しい友人をコラボレーターとして迎えることで、リオでの初期のレコーディングのような楽しさと感触を取り戻した。そして、そのような自発的なエネルギーを捉える最良の方法は、これをライブ録音することだった。
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発売・販売元 提供資料(2024/09/12)
タイトルの「Gira」は「動く」という意味だ。「グルーヴ、パターンから始めて、メロディーを埋めていくのが理にかなっている」とMOMO.は説明する。ジャンルを超えたジャズ集団、エマネイティヴのリーダーであるドラマー、ニック・ウッドマンジー、ペーニャの共同設立者であるパーカッショニストのマグナス・メータ、ブラジルからの移民でベーシストのカエターノ・マルタが、その結果生まれるグルーヴを支え、他の参加者がその後に小さなマジックのタッチを巻き起こす。アラバスター・ディプルームのサックスはエキゾチックなタッチを添えている。フランチェスカ・テル=ベルクのチェロは、長い即興曲のうちの2曲、オープニングの「Para」と「A Walk in the Park」に驚くべき次元を加えている。ロージー・タートンの奔放で脆いトロンボーンは、サマー・インターリュードとシングルカットもされた「Jao」を飾る。チン・マイアの初期の作品にもインスパイアされているこのアルバムで最も短い曲は、ガフィエイラ(サンバを踊るためにカップルで行く場所)にいる男の人を描いたもので、MOMO.は「ただ踊って楽しんでいる」と説明している。
アルバム全10曲のうち6曲の歌詞を旧友と共作したのも、MOMO.にとっては楽しいことだった。例えば、3曲目の「Rio」は、MOMO.が育ち、初めてギターを学んだ街へのオマージュだ。アルバムのフィナーレを飾る注目のタイトル曲は、彼曰く「民族音楽のような、バイアオンのような、でもロンドンの雰囲気のある曲」だ。
このアルバムはMOMOにとって新たな出発である。「人生の転機でロンドンに来たんだけど、ここでしか作れない、軽快なアルバムができたと思う」。ブラジルとロンドンが出会えば、グルーヴに乗らずにはいられない。
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発売・販売元 提供資料(2024/09/12)