これはダンスフロアにおける、愛と喪失、エクスタシーの死、そして復活――。
ケンタッキー出身、今はロンドンを中心に活躍するハウスDJ/プロデューサー/アクティビスト、ザ・ブレスド・マドンナ。
世界中のクラブやダンスフロアを沸かせている現代音楽シーンにおける"最もエキサイティングなターンテーブリスト"の一人である彼女が待望のデビュー・アルバムをリリース!
カイリー・ミノーグやガブリエルズのジェイコブ・コラー、ジェイミー・プリンシパルやA-Trackなど多彩なゲストとのコラボレーションも話題の全24曲収録の大作『GODSPEED』登場!
ケンタッキー出身、今はロンドンを中心に活躍するハウスDJ/プロデューサー/アクティビスト、ザ・ブレスド・マドンナ。世界中のクラブやダンスフロアを沸かせている現代音楽シーンにおける"最もエキサイティングなターンテーブリスト"の一人である彼女が、いよいよ初となるスタジオ・アルバムをリリースする。
ザ・ブレスド・マドンナことMarea Stamper。ケンタッキーで生まれ育った彼女のキャリアはアンダーグラウンドのレイヴ・パーティから始まった。アンダーグラウンドのダンス・シーンでDJとしてまたプロデューサーとしての腕を磨いた彼女に大きなチャンスが訪れたのは2012年、シカゴの老舗クラブ、Smarbarのレジデンシーを務めたことから。その翌年には初の女性アーティストとしてクラブのキュレーションを手掛けるようになった彼女は、そこからベルリンのパノラマ・バーでのDJからコーチェラやソナーといったフェスティヴァルのステージへと活躍の場をどんどん広げていき、ロンドンでは13回連続のソールド・アウト公演を行うまでとなった。そして2016年、彼女はMixmagのDJオブ・ジ・イヤーに輝いた初めての女性DJ/プロデューサーとなったのだった。
しかしそんな順風満帆な活動もパンデミックで一時停止を余儀なくされる。DJツアーやパーティなどが大打撃を受ける中、彼女は新たな"声"と"スタイル"を見つけたのだ。それこそが2020年に発表されたデュア・リパの『CLUB FUTURE NOSTALGIA(MIXED VERSION)』である。デュア・リパのセカンド・アルバム『FUTURE NOSTALGIA』に収録されている楽曲のリミックス・ヴァージョンにノン・ストップDJ MIXを施したこのクラブ・リミックス・アルバムには、マドンナ、ミッシー・エリオット、グウェン・ステファニー、マーク・ロンソン、BLACKPINK、ハウス・ミュージックのゴッド・ファーザーと称されるラリー・ハード(aka ミスター・フィンガーズ)らの豪華アーティストが参加。この"ロックダウン期の傑作"に続けてザ・ブレスド・マドンナは、デュア・リパの「Studio 2054」グローバル・ストリーミング・ライヴにも登場した他、フレッド・アゲイン..とのコラボレーション「Marea: We've Lost Dancing」を発表し、予想だにしなかったワールドワイド・ヒットを記録したのであった。(1/2)
発売・販売元 提供資料(2024/09/13)
そして2024年。ザ・ブレスド・マドンナ待望のスタジオ・アルバムがリリースとなる。全24曲を収録した『GODSPEED』は、彼女の決定的かつ広範囲に及ぶ影響力の証であり、アンダーグラウンド・エレクトロニック・ミュージックにおける彼女のルーツへのオマージュでもある。カイリー・ミノーグのようなポップ界の大スターから、ジェイミー・プリンシプルやA-TrakのようなUSアンダーグラウンドの中心的存在、ジョイ・アノニマスのようなブレイク・アクト、クラシック・ソウル(ダニエル・ポンダー)、ニューエイジ・ゴスペル(ガブリエルズのジェイコブ・ラスク)、UK RnB(ジョイ・クルークス)といったヴォーカリストまで、豊富なコラボレーターを起用した「Godspeed」は、ザ・ブレスド・マドンナを今日のアーティストたらしめている無数のサウンド、時代、そして聴くものとの接点を探求した作品である。本作の核心には深く個人的なテーマもある。どちらもザ・ブレスド・マドンナにとって極めて重要であるという"レイブと宗教"という双子の炎のバランスを取りながら、彼女は本作で人間のあらゆる感情のスペクトルを探求し、喜びから悲しみまでを等しく、また力強く取り上げているのだ。
またDIYブートレッガー・アーティスト、スポーツ・バンガーがクリエイティブ・ディレクションを監修したこのアルバムは、心揺さぶるビジュアル・ステートメントでもある。例えば、ザ・ブレド・マドンナのパートナー、ヴァディムが特注のゴッドスピードのベルト・バックルをつけているモノクロ写真は、レコード・スリーブの裏面に描かれており、レコードのゲートフォールドには、ザ・ブレスド・マドンナの30年以上のDJキャリアから集めたクラブの忘れ形見を再利用したコレクションをフィーチャーしたものである。
「Godspeed:この言葉は旅の始まりであり、時には旅の終わりでもある」アルバム・タイトルについてそう説明する彼女は本作についてこうも語っている。
「これはダンスフロアにおける、愛と喪失、エクスタシーの死、そして復活。それこそがこのアルバムなのだ」(2/2)
発売・販売元 提供資料(2024/09/13)
まだブラック・マドンナを名乗っていた頃から何度も来日し、デュア・リパのミックス盤でもお馴染みのDJ/プロデューサーによる初のオリジナル・アルバム。アンダーグラウンドでの長い下積みを思えば、24というトラック数は決して多くはないが、その内容は濃い。多幸系ピアノ・ハウス"Serotonin Moonbeams"やカイリー・ミノーグ(!)が客演で華を添えた"Edge Of Saturday Night"など、ハンズアップ必至のアンセムもあれば、ブギー・ダンサー"Count On My Love"やラストを飾る"Happier"などの聴かせる良曲も多い。ここぞというときに才能が集うあたり、やはり彼女は祝福されている。
bounce (C)野村有正
タワーレコード(vol.492(2024年11月25日発行号)掲載)