まるでここは歌心に溢れる"おとぎの国"。米国の女性SSW、ミンディ・グレッドヒルの通算6枚目のアルバム『ラビット・ホール』は、愛らしい歌声と心に残るメロディ、雰囲気抜群のアコースティックサウンドが描くファンタジー"ポップ"ワールド。
カリフォルニアに生まれ、現在はユタ州プロボで活動を続ける女性SSW、ミンディ・グレッドヒルの通算6枚目にあたる『ラビット・ホール』。前作『ポケットフル・オブ・ポエトリー』から5年の歳月をかけて作り上げた本作は、なんら変わることのない彼女の唯一無二の歌声とメロディ&ポップセンスはそのままに、まるで"おとぎの国"思わせる摩訶不思議でクセになる世界観で満たされたポップで感動的な傑作です。
幻想的なイントロで幕を開ける「Rabbit Hole [ラビット・ホール]」で聴ける彼女の歌声は5年のブランクを感じさせない、どころかより表現力により磨きがかかり、ぐいぐいと作品の世界に引き込まれます。そして、弾けたポップセスが炸裂する「Boo Hoo [ブー・フー]」を聴けば、この作品もまた彼女が残してきた素晴らしい作品達に勝るとも劣らない1枚だと納得できるでしょう。同じく弾けるポップチューン「Lines [ラインズ]」、「Wild Card [ワイルド・カード]」、ラテンポップの「Adios Carino [アディオス・カリーニョ]」など、圧倒的なキャッチーさでハートを鷲掴みにしてしまうナンバー達に加え、彼女の真骨頂とも言える「Wandering Souls [ワンダリング・ソウルズ]」、「Bluebird [ブルーバード]」、「One [ワン]」、「The Wish [ザ・ウィッシュ]」、「Icarus [イカロス]」などのセンチメンタルでフォーキーなアコースティック・ポップも名曲ぞろい。それら全てが、『ラビット・ホール』というミンディ流のファンタジー・ワールドとして表現される本作は、まさに作品自体が何度も、何度でも繰り返して楽しみたくなるような夢見心地の物語なのです。
●オフィシャル帯付属の輸入アナログ盤国内流通仕様です
●特殊仕様ジャケット(型押/金箔) / インサート付
発売・販売元 提供資料(2024/08/02)
日本にも根強いファンを持つUS西海岸のキュートな歌姫が、5年ぶりにニュー・アルバムを発表した。愛らしく可憐な歌声はブランクを感じさせないどころか以前よりも繊細な表現力を得て、煌めくような魅力を放出。タイトルからも伝わる通りどこか童話めいたファンタスティックな雰囲気のプロダクションと、少女と大人の間を行き来する彼女の清楚な感性が相俟って輝く、とびきりの多幸感に満ちた好盤だ。
bounce (C)北爪啓之
タワーレコード(vol.424(2019年2月25日発行号)掲載)