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| フォーマット | 書籍 |
| 発売日 | 2017年09月01日 |
| 国内/輸入 | 国内 |
| 出版社 | 田畑書店 |
| 構成数 | 1 |
| パッケージ仕様 | - |
| SKU | 9784803803457 |
| ページ数 | 512 |
| 判型 | 46 |
構成数 : 1枚
はしがき序 章 「台所育ち」というセルフイメージと、その表象世界 家事労働を体得した身体性を物語る――「松之山の地滑り」論 「台所育ち」の原像――「あとみよそわか」論第一章 「文子」が生き直す物語たち 幸田文の誕生――「雑記」論 疎外する文学、生き直す文学――「終焉」論 変容する戦後空間「菅野」と「私」の造型――「菅野の記」論第二章 開かれていく語りの世界 新しい語りを求めて――「糞土の墻」論 「帆前掛をかける」女の物語――「勲章」論 セクシュアリティを表象する小説へ——「姦声」論第三章 幸田文の再生 戦後世界を生きる女性性を表象する 戦後世界を生きる〈寡婦〉の行く末——『流れる』論 『番茶菓子』が表象するもの 「台所育ち」というセルフイメージと創作戦略——連続随筆論第四章 身近にある生と死を物語る 読者の想念上に生き続ける「おとうと」を求めて——『おとうと』論 ロマンとしての結核小説を脱構築する——『闘』論 ポスト結核小説としての『闘』の問題性 関東大震災を起点とする『きもの』の世界第五章 大自然を歩く 「台所育ち」の豊かな感性世界 「身近にあるすきま」の発見とその展開——「ひのき」(『木』)論 どのようにして想定外の景観を書くか(I)——『崩れ』論 どのようにして想定外の景観を書くか(II)——『崩れ』論あとがき
父の死が国葬になってしまう……そんな特殊な立ち位置から「露伴の想ひ出屋」として作家生活をスタートした幸田文が、露伴の傘の下を脱し、真にオリジナルな自らの文学を確立していく過程を、各作品を丹念に読み込むことで、本書はつぶさに論じています。
「父から授かった厳しい躾が作家・幸田文を生んだ」という凡百の作家論を超えて、「台所育ち」という特異なキーワードを用い、幸田文が露伴の影響と闘いながらいかにして自らのオリジナルな〈セルフイメージ〉を摑んでいったのか、を明らかにします。
「台所育ち」の原像をつくった『あとみよそわか』。作家・幸田文を生き直す契機となった『終焉』から、『流れる』、『おとうと』へと続く作品群。そしてポスト結核小説の傑作『闘』から、「台所育ち」の豊かな感性が自然に触れる地点から生まれた『木』や『崩れる』などの名作を、あくまでもテクストに当たることで論じ尽くした本書は、初めての本格的な評論でもあり、これから幸田文を読もうとする読者にとっては、格好の「幸田文入門」でもあります。

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