イギリス出身、新世代ポップシンガーソングライター=Rex Orange County(レックス・オレンジ・カウンティ)
痛みを乗り越えた先に生まれた最新アルバム『The Alexander Technique』(マーブル・ヴァイナル)
昨年10月に豊洲PITで行われた1日限りの来日単独公演が大成功を収めたことも記憶に新しい、イギリス出身の新世代ポップシンガーソングライター=Rex Orange County(レックス・オレンジ・カウンティ)。
2022年『フー・ケアーズ?』以来となる最新スタジオアルバム『The Alexander Technique』は、自身が全編のプロデュースを行い、ロザリアやシザ、ビヨンセの作品に携わるTeo Halm、レックス・オレンジ・カウンティのツアーバンド創設メンバーであるJim Reed、さらにはアルバム収録曲となる「Look Me in the Eyes」のフィーチャリングアーティストであり、プロデュースも手掛けたジェイムス・ブレイクが参加している。タイトルの『The Alexander Technique』とは、背中の痛みを治療しながらより深い健康問題に対処していくという、自身が実際に受けた治療法にちなんで名づけられている。
本作の制作中は作曲プロセスから視点を変えるという試みを続け、心を開き、最も率直な作曲ができたという。そうして生み出された楽曲たちは、トレードマークとも呼べるような豊かなオーケストラはそのままに、R&Bやインディーフォークの要素が骨組みのように感じられる構成で、レックス・オレンジ・カウンティのキャリア第二章の始まりを告げるような、新たな側面が伺えるアルバムとなっている。
発売・販売元 提供資料(2024/07/26)
This fifth album from the British bedroom pop artist Rex Orange County (born Alex OConnor) follows 2022s Who Cares?. Named after an alternative therapy, it was produced by OConnor with Teo Halm (Troye Sivan, FKA Twigs) and James Blake. It features more of his wistful lo-fi blend of indie pop, hip-hop, and jazz, with lush arrangements on many of the tracks such as the single "Guitar Song." ~ TiVo Staff
Rovi
昨年は一夜限りながら単独初の来日公演もあったレックス・オレンジ・カウンティの通算5作目となるアルバム。エヴァーグリーンなポップセンス溢れる曲作りと、それを丁寧に引き出す甘い歌声はここでも全方位にアピール。ジェイムズ・ブレイクとのデュエットに歌も深まり、曲の解像度がさらに上がるピアノ一本の"Look Me In The Eyes"も美しい。
bounce (C)一ノ木裕之
タワーレコード(vol.490(2024年9月25日発行号)掲載)