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〔オンデマンド版〕対抗文化史 冷戦期日本の表現と運動

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フォーマット 書籍
発売日 2024年08月01日
国内/輸入 国内
出版社大阪大学出版会
構成数 1
パッケージ仕様 -
SKU 9784872598131
ページ数 370
判型 A5

構成数 : 1枚

序論
第1部 1945～1959
第1章 戦後大阪の華僑系新聞と在日朝鮮人―東アジア現代史のなかの『国際新聞』
第2章 山代巴の原点―処女作「蕗のとう」をめぐって
第3章 被爆者支援運動と手記集『原爆に生きて』
第4章 胎児が密猟するまで―原水爆禁止運動と生政治
第5章 「地域」の再発見―基地闘争下の共同制作童話「山が泣いてる」
第6章 きりえ画家・滝平二郎の誕生―連環画から挿絵へ

第2部 1960～1979
第7章 問い直される大学の境界―1968〜69年東大闘争
第8章 バリケードの中の五木寛之―放浪、引揚げ、学生運動
第9章 路上の詩想―寺山修司と〈1968〉
第10章 1970年前後、在日朝鮮人文学者の言語論―文学批評の言語論的転回を背景として
第11章 『日本沈没』の沈没―1973年の日本の心性史
第12章 富山妙子の目に映った韓国―《朝鮮風景》からスライド『倒れた者への祈祷』まで

第3部 1980～1989
第13章 文学者の反核声明と韓国民主化支援の時代―HIROSHIMA・冷戦・光州
第14章 ポストリブの時代における「母性」の問題―津島佑子「伏姫」を手がかりに
第15章 ドキュメンタリー映画の闘争―「山谷 やられたらやりかえせ」を読む
第16章 1980年代とサブカルチャー―大塚英志さんに聞く

あとがき

著者紹介

  1. 1.[書籍]

分断と圧力に直面する冷戦期東アジアにおける制限の下で表現の自由が許された特別な空間、日本。核や米軍基地、アジア諸国との関係、高度経済成長に伴う様々な矛盾をめぐって、アメリカの従属的パートナーを前提とするのではない別のあり方=対抗文化を目指す表現者が生まれた。文学・絵画・映画・演劇といった多彩な対抗的表現はいかに生み出されたのか。表現と想像力の豊かな可能性をたどる--。

敗戦後の日本の歩みは米軍占領下から始まった。すでに始まっていた冷戦に規定されて、対日占領政策の基調は、非軍事化・民主化から、経済復興・反共防波堤建設へと変化していく。日本が独立を回復したのは冷戦下の局地的熱戦としての朝鮮戦争のもと、アメリカの同盟国としてであり、以後、対米従属のもとでの経済復興・経済成長が政治的・経済的基調となり、社会や文化の動向もそれに強く規定されることになった。

しかし、冷戦期の日本においては、基地や核やアジア諸国との関係をめぐって、あるいは同時期に進行した高度経済成長にともなう諸矛盾をめぐって、この基調にそって発想することを自明の前提とせず、別のあり方を構想しようとする想像力をそなえた人々が数多く存在していた。本書はそのような人々の遺した多様な表現を「対抗文化」と捉え、表現と社会の関わりを重視しつつ、文学・思想史・歴史学・社会学などの人文社会科学から実像に迫る。
2021年10月刊行『対抗文化史』のオンデマンド版

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