ここ数年『ミュージック・フォー・フィルム・アンド・シアター』(2021)、『オン・ジャコメッティ』(2023)とインストがメインのフィルム・ミュージックとしてのアルバム発表が続いていたハニャ・ラニ。その後2023年10月に発表された2枚組アルバム『GHOSTS』は、かつての『ホーム』(2020)を彷彿させるヴォーカル&エレクトロニクス作品として、またオーラヴル・アルナルズ/パトリック・ワトソン/ダンカン・ベラミー(ポルティコ・カルテット)らがゲスト参加した作品として話題になった。そして発売直後からヨーロッパ/アメリカ/カナダで大規模なリリース・ツアーを実施、全会場でライヴ・レコーディグをした中から"ベスト・パフォーマンス"としてハニャがセレクトしたのが本作である。セレクトされた曲は、リリース日の10/6にワルシャワにある『ポーランド放送局』内にある録音ホール・スタジオ「S1」と、10/26にロンドンのコンサートホール「ラウンドハウス」でのパフォーマンス(タイトル曲のみ)から。 (C)RS
JMD(2024/08/02)
ハニャ・ラニのアンビエント・ワールドの到達点。2枚組近作『GHOSTS』のリリース・ツアーから、ワルシャワ&ロンドンでのライヴをCD化。エレクトロニクスと弦楽アンサンブルの響きが織りなす究極美の世界。
ここ数年『ミュージック・フォー・フィルム・アンド・シアター』(2021)、『オン・ジャコメッティ』(2023)とインストがメインのフィルム・ミュージックとしてのアルバム発表が続いていたハニャ・ラニ。
その後2023年10月に発表された2枚組アルバム『GHOSTS』は、かつての『ホーム』(2020)を彷彿させるヴォーカル&エレクトロニクス作品として、またオーラヴル・アルナルズ/パトリック・ワトソン/ダンカン・ベラミー(ポルティコ・カルテット)らがゲスト参加した作品として話題になった。
そして発売直後からヨーロッパ/アメリカ/カナダで大規模なリリース・ツアーを実施、全会場でライヴ・レコーディグをした中から「ベスト・パフォーマンス」としてハニャがセレクトしたのが本作『ノスタルジア』である。
セレクトされた曲は、リリース日の10/6にワルシャワにある「ポーランド放送局」内にある録音ホール・スタジオ「S1」と、10/26にロンドンのコンサートホール「ラウンドハウス」でのパフォーマンス(タイトル曲のみ)から。
メンバーはアルバム『GHOSTS』とほぼ同じメンバーで、アルバム『ホーム』のサウンドを決定づけていたジェモヴィト・クリメク(bass, moog)や過去作も参加していたストリングス・アンサンブル(ヴァイオリン×3、ヴィオラ×2、チェロ×4)編成。ハニャはピアノ/キーボードの他にドラム・マシーンも担当、そして深みのある美しさを増したヴォーカルも4曲披露している。
サウンドはアルバム『GHOSTS』同様、エレクトロニクスのトリートメントとアナログ楽器の質感が混じり合った、深遠な響きのするミニマルなポスト・クラシカル風のサウンドスケープ。
美しすぎるメロディとハニャのヴォーカルに自然と引きこまれていくような映像的な音で覆われている。
アルバムタイトルは、このワルシャワでのコンサートの数か月後に「S1」を訪れた時の、自身のノスタルジーと憧憬の感情にインスパイアーされたもの。
またロンドン公演での同曲のパフォーマンスがあまりにも素晴らしかったことも関係している。
発売・販売元 提供資料(2024/08/01)