エレクトロニカ/IDMのパイオニア、ロバート・ヘンケ=モノレイク4年ぶり新作!アイデアが生まれ、成熟し、形を変え、最終形としての音が生成される場所、スタジオ。ロバート・ヘンケにとってのスタジオは音楽制作における大事な場所でもあり、居心地のよいシェルターとしての機能も兼ね備えたスペースでもある。空間で生み出された音楽は長い期間を経て掘り下げ修正され、風味や歴史といった物語がある。かつて、インスタレーション用に制作された素材を再編成しながら、調整と編集と再構成を繰り返すうちに、全く別の音楽へと変化することもあったという。ベテラン電子音楽家がスタジオで幾星霜練り上げられた個人史のような作品が「STUDIO」である。本作はAbleton Liveで制作。ロバート愛用のハードウェアシンセとエフェクトで構成。アートワークのインスピレーション元となったNew England Digital Synclavier II、1996年以降のモノレイク作品で用いられてきたSequential Prophet VS、Yamaha SY77、Linn Drum、Oberheim Xpander。Ableton LiveはOperatorやソフトウェア内の他エフェクト、素材ももちろん使用。さらにGranulator IIIやPitchLoop89も。アートワークは、複数の地衣類の画像に、河川構造物的なノイズ領域を組み合わせたものの下に、Synclavier IIのユーザーインターフェイスに基づいた存在しない楽器が描かれている。赤いLEDが配置された近未来的ボタン配列には、初期のコンピューターシステムの郷愁が込められている。
発売・販売元 提供資料(2024/07/09)
独自の音響世界を深化させ続ける才人、ロバート・ヘンケによるプロジェクトの4年ぶりとなる11作目。アイデアを生み、試行錯誤を重ね、形にしていく場所=スタジオをテーマに、愛用のハードウェアやシンセを用いて生み出されたプロダクトは彼の近年の歴史を表しているとも言える。丁寧に作り込まれた"Global Transport"は人物像まで透けて見えるようだ。
bounce (C)野村有正
タワーレコード(vol.490(2024年9月25日発行号)掲載)