プリンス、ケンドリック・ラマー、ロバート・グラスパー、エリカ・バドゥ――名だたる大物アーティスト達が惜しみなく賛辞を送ったソウル・グループ=キング、グラミー賞の最優秀コンテンポラリー・アーバン・アルバム賞にノミネートされた1stアルバム『We Are King』が待望のアナログリイシュー!
パリスとアンバーの姉妹とアニタ(現在は脱退)の3人によるソウル・グループ、キング。2016年にリリースするや否や、プリンス、ケンドリック・ラマー、ロバート・グラスパー、エリカ・バドゥ、クエスト・ラヴ、ジャイルス・ピーターソンそしてアヴィーチーといった多くのアーティストが大絶賛した1stアルバム『ウィー・アー・キング』がLPリイシュー。全編において、ソウルの過去と未来をつなぐようなノスタルジックでフューチャリスティックなサウンドの上で、3人のどこまでも美しく甘いコーラス・ワークが躍動する、ネオR&Bの大傑作。オリジナルと17年のリイシュー盤は共に現在プレミア化、待望のアナログリイシューです!
発売・販売元 提供資料(2024/06/28)
ロバート・グラスパー・エクスペリメント作品への客演などで脚光を浴びたキングは、双子のパリス&アンバーのストローザー姉妹と友人のアニータ・バイアスから成る3人組グループ。早耳の間ではけっこう話題になっていた人たちだけに、これは待望のフル・アルバムだろう。ムスィーナーあたりのネオ・ソウラー才女を思い出す……までもなく、デニース・ウィリアムズやパトリース・ラッシェンが集まってハーモニーで紡ぎ上げたような歌空間が素晴らしい聴き心地で、エリカ・バドゥの言う〈ビー・ジーズとプリンスとアンドレ3000とエリカ・バドゥとエモーションズとクラーク・シスターズが混ざったよう〉という形容がわりとジャストな感じ。黒人音楽の美意識を妙に器楽的な部分に寄せて論ずる向きにも美しく響くに違いない出来映えながら、それでいてよくあるタイプの思わせぶりがまったくないのも凄い。ほぼ自作自演で仕上げた浮遊感のあるサウンドで煌びやかなハーモニーの心地良さに奉仕したバランスがR&Bとしても最上級だ。
bounce (C)香椎恵
タワーレコード(vol.389(2016年3月25日発行号)掲載)