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    ユリイカ2024年7月号 特集=幸田文 -生誕120年-

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    フォーマット ムック
    発売日 2024年06月27日
    国内/輸入 国内
    出版社青土社
    構成数 1
    パッケージ仕様 -
    SKU 9784791704491
    判型 A5

    構成数 : 1枚

    特集*幸田文――生誕120年

    ◆対談
    幸田文を背負って / 青木奈緒 牟田都子

    ◆再録
    難所の旅/うすもの――幸田文全集未収録随筆 / 幸田文

    ◆清冽と含羞
    木とか草とか虫とか / 平松洋子
    彼女のなかの小さな崩壊 / 石川美子
    肩越しにのぞきこむ幻影 / 石井ゆかり

    ◆書くことの領土
    幸田露伴/幸田文のサブライム――塔と濃度 / 佐藤泉
    「幸田文」を編み直す夢――全集という「言葉の森」を歩く試み / 金井景子
    幸田文の「工夫」――書くためのことばとは / 水藤新子
    氏なき生れの"文" / 宮澤隆義
    私小説の系譜としての幸田文 / 住本麻子
    崩れ、こちらへ折り返されてくるもの / 松田法子

    ◆ハビトゥスについて
    幸田文 まっぴらご免党 / 早川茉莉
    誰が家事をするのか / 太田明日香
    幸田文と「家事道」、道に流れる記憶 / 安達茉莉子

    ◆家というまつりごと
    家事/じぶん事 / 雑賀恵子
    掃除の大道――ポストコロニアルに、エコクリティカルに、「あとみよそわか」を読み返す / 中村和恵
    台所の系譜学――文章に宿る暮らしの本質 / 湯澤規子
    幸田文の「生活」――そのつかみどころのない「居場所」 / 野崎有以
    時代を紡ぐ「きもの」――近代日本におけるファッション文化と幸田文の服飾観 / 鈴木彩希

    ◆フィルムとの邂逅
    幸田文とロベルト・ロッセリーニ / 三宅唱
    ヴィム・ヴェンダースと、幸田文が出会う日まで。 / 高崎卓馬

    ◆「格物致知」より始める
    幸田文と帝国の時代 / 関谷博
    幸田文の批評史を概観する――小林秀雄の戦後批評を基軸にして / 藤本寿彦
    終わりへのささやかな抵抗――映画『流れる』論 / 大久保清朗
    新派における幸田文――舞台「流れる」 / 赤井紀美
    湯煙から離れたところで――幸田文のエッセイに湧き上がる温泉 / 安藤史帆

    ◆文を編む
    幸田文主要作品解題――現代的な、余りに現代的な幸田文 / 古川裕佳

    ◆忘れられぬ人々*33
    故旧哀傷・大野晋・小山弘志 / 中村稔

    ◆物語を食べる*40
    獣人は性の極北への旅人となる / 赤坂憲雄

    ◆詩
    髪 他一篇 / 峯澤典子

    ◆今月の作品
    緒方未花里・剣城かえで・清沢遼遠・這澤朋・柳坪幸佳・村田活彦 / 選=井坂洋子

    ◆われ発見せり
    音に留まれないこと / 小松千倫

    表紙・目次・扉=北岡誠吾
    表紙写真=幸田文、書斎にて(撮影=樋口進、『別冊文藝春秋』昭和32年10月号)
    (C)文藝春秋/アマナイメージズ

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    書くことの手足
    幸田文の家政とは母の技術ではなく、父の生活によるものであった。それをどのように受け止めなおすのか、幸田文の文業は父とその家を描き出すことから始まった、端的なその事実が静謐に張り渡されている。「雑記」という記録文学が幸田文の始まりに置かれる。ヴィム・ヴェンダース監督の『PERFECT DAYS』において役所広司演じる清掃員の平山が古書店で『木』を手に取る。幸田文が生誕120年を迎える。本特集がその名を継いでいくことを祈る。

    作品の情報

    その他
    フィーチャードアーティスト: 幸田文

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