| フォーマット | 書籍 |
| 発売日 | 2014年01月23日 |
| 国内/輸入 | 国内 |
| 出版社 | 勁草書房 |
| 構成数 | 1 |
| パッケージ仕様 | - |
| SKU | 9784326602636 |
| ページ数 | 320 |
| 判型 | A5 |
構成数 : 1枚
はしがき
第一章 「保護されるべき子ども」をめぐる視座
第一節 問題の所在──敗戦後社会における浮浪児、孤児・捨児問題
第二節 戦前期の孤児施設と敗戦後の社会的養護問題
第三節 概念整理および時期区分──「社会病理」としての児童問題と「家族病理」としての児童問題
第四節 孤児・捨児研究の系譜
第五節 孤児・捨児問題から現代児童問題へのミッシング・リンク
第六節 分析資料と分析図式
第二章 浮浪児に対する施設保護の進展と「鑑別機関」の形成
第一節 「家庭のない児童」に対する逸脱規範と児童精神医学
第二節 浮浪児たちの居場所──戦災孤児、浮浪児たちをめぐる社会調査
第三節 浮浪児問題と「ブロークン・ホーム」概念、「精神薄弱児」問題の結びつき
第四節 浮浪児保護と施設収容の媒介機関の形成
第五節 児童相談所における児童の振り分け過程
第六節 児童の鑑別および分類収容のその後の展開
第三章 ホスピタリズム問題の興隆と里親委託の促進
第一節 ホスピタリズムと家族の歴史政治学
第二節 ホスピタリズムをめぐる概念の整理
第三節 「小児科学的ホスピタリズム」をめぐる論考──施設児たちの罹病率、死亡率の高さをめぐる調査研究
第四節 「児童心理学的ホスピタリズム」論の興隆
第五節 施設養護と里親委託の間で──民間風習としての貰い子制度の駆逐と、家庭の代替手段としての里親制度の促進
第六節 ホスピタリズム問題のその後の展開
第四章 高度経済成長期における社会的養護問題の変容と「新しい児童問題」の興隆
第一節 少産少死社会への移行期における「新しい児童問題」の興隆
第二節 社会的養護が必要な児童は「減少している」──「開差是正措置」と「施設転換指示」の展開
第三節 社会的養護を必要とする児童は「増加している」──全社協養護施設協会を中心とする反対運動と「児童問題」の定義
第四節 高度経済成長期における「家庭の危機論」と社会的養護問題の再編──「子どもの人権を守るために」集会
第五節 「児童虐待問題」時代への離陸過程とその後の展開
第五章 はじき出された子どもたち
第一節 劣悪な家庭環境からの「避難場所」としての施設保護問題──児童を家族から切り離し保護することへの「消極論」と「積極論」の拮抗
第二節 「家庭のない児童」に対する「医療化」の進展とフロイト主義の呪縛──敗戦後社会における問題規制の固有性
第三節 「社会病理」と「家族病理」──「子どもの人権」の擁護と親権の制限
第四節 おわりに
注
あとがき
参考資料
参考文献
人名索引
事項索引
著者略歴
1977年 静岡県生まれ。
東京大学文学部卒業。同大学院人文社会系研究科博士課程修了。博士(社会学)。
東京大学大学院G-COE「死生学の展開と組織化」特任研究員を経て、
現在東京大学大学院医学系研究科特任助教。
専攻は医療社会学、歴史社会学、生命倫理学。
主要論文 「胎児を可視化する少子化社会」(『死生学研究』第5号、2005年)、「遺伝学的エンハンスメント意識の規定要因と遺伝観」(『生命倫理』第19巻1号、2008年)、「母子衛生戦略の転換局面における「障害児」出生予防政策の興隆」(『三田学会雑誌』102号1巻、2009年)など。
児童保護施設という制度は家族、児童をどう定義化してきたのか。浮浪児や孤児・捨児など社会的養護児童をめぐる枠組みの変容過程を、敗戦後から1970年代後半まで「家族」「母子関係」をめぐってメディアや医学において展開された議論のなかから描き出す。近代家族研究・児童福祉史研究に、新たな視点を提供する一書。

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