メジャー・デビュー前に181か国で8,000万回以上楽曲が再生されたという話題のシンガーソングライター、サラ・キンズレのデビュー・アルバムが登場。
カリフォルニアで生まれ、コネチカットで育ち、中学時代に家族でシンガポールに移り住み、コロンビア大学に入学するためにニューヨークに戻ったこの完璧に珍しいレフトフィールド・ポップ・シンガー、ソングライター、そしてマルチ楽器奏者(サラはピアノ、シンセ、ギター、オンド・マルトノ、ガラスのボウル、そしてレコードではヴァイオリンも演奏している)がVerve Forecastよりデビュー。
大学で音楽を学び、レコード契約を結ぶずっと前からネット上で多くのポジティブなノイズと話題を生み出していたサラ。彼女が発表していたものはすべて、セルフ・プロデュース、セルフ・ライティング、セルフ・パフォーマンスによるものだった。サラはその過程を記録する習慣があり、「女性は音楽をプロデュースしない」という誤解に応えてアップロードされた、机を叩く音、ドアを開ける音、電気をつける音、マットレスを叩く音、ワイングラスを弾く音などを録音し、それらを繋ぎ合わせて先行EP曲『Over + Under』のイントロを構成した動画は、若い聴衆の想像力をかき立て、以来彼女の一挙手一投足を熱狂的に追いかけている。
これまでリリースしたEPはセルフ・プロデュースだったガ、本作ではグラミー賞を受賞したプロデューサー、ジョン・コングルトン(エンジェル・オルセン、セイント・ヴィンセント、シャロン・ヴァン・エッテン)と共同プロデュース、初めてほかのプロデューサーとコラボした作品となる。
発売・販売元 提供資料(2024/07/22)
セルフ・プロデュース、セルフ・ライティング、セルフ・パフォーマンスで活動し、〈女性は音楽をプロデュースしない〉という誤解に対して制作プロセスを紹介する動画が話題となったカリフォルニア生まれシンガポール育ちの才人。ジョン・コングルトンを迎えたこのヴァーヴでの初作は初めて人と共同制作したもの。ニューウェイヴ調のシンセ・ポップから幻想的な聖歌まで、浮遊しては融和を繰り返す歌とビートの流れ、気高い親しみやすさが絶妙に心地良く、ジョンが手掛けたセイント・ヴィンセントらを思わせたり、歌声にはクランベリーズを想起させる瞬間もあるが、誰と関わろうが才能の凄まじさは明白だ。
bounce (C)轟ひろみ
タワーレコード(vol.490(2024年9月25日発行号)掲載)