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| フォーマット | 書籍 |
| 発売日 | 2024年07月09日 |
| 国内/輸入 | 国内 |
| 出版社 | 新泉社 |
| 構成数 | 1 |
| パッケージ仕様 | - |
| SKU | 9784787724021 |
| ページ数 | 184 |
| 判型 | A5 |
構成数 : 1枚
はじめに
性教育年表
序章 包括的性教育のとらえ方
1 自分を定義する5つの要素
2 性別をめぐる問題
3 権力支配という観点
第1章 性教育の変遷
1 性道徳と純潔教育
2 性交なき「性教育元年」へ
3 「生命(いのち)の安全教育」の限界
4 「歯止め規定」の解釈問題
5 七生養護学校事件に見る性教育バッシング
6 性教育をめぐる新たな動き
第2章 なぜ日本の学校現場から性教育が消えてしまったのか
森千秋(神奈川県養護教諭)×池田賢市
2022年7月2日(Readin' Writin' BOOK STOREにて)
第3章 包括的性教育の特徴
1 性教育からセクシュアリティ教育へ
2 ガイダンスの概要
3 カリキュラムのつくり方
4 家庭・地域社会を巻き込む
第4章 包括的性教育へのチャレンジ―学校が誰にとっても安心・安全な場所であるために―
内海早苗(元滋賀県小学校教諭)
2022年11月12日(Readin' Writin' BOOK STOREにて)
第5章 包括的性教育とジェンダー規範
1 人権の視点から考える性教育
2 国際機関から見た日本の性教育と文化
3 学校で教えられる性別役割分担
4 権力がつくるジェンダー規範
第6章 性教育を受ける権利
1 学校が植えつける男女二元論
2 繰り返されるマイクロアグレッション
3 差別を温存する3つの壁1─「寝た子を起こすな」論
4 差別を温存する3つの壁2─「勘違い」論
5 差別を温存する3つの壁3─「被害者責任」論
6 スクール・セクハラの現状
第7章 包括的性教育の実践に向けて
1 教員間で必要な情報共有
2 ジェンダーの視点からの教科書分析
3 子どもたちを観察することから
4 外部講師や保健室の利用
5 学校文化の壁を壊す作業
終章 抵抗としての包括的性教育
1 差別の再生産をしないための性教育
2 自由のための包括的性教育
3 現状維持の思考枠組みからの解放
おわりに
「性教育」参考文献リスト
2023年度から全国の学校で「生命(いのち)の安全教育」が本格的にスタートしました。
これは文部科学省が、「子供たちが性暴力の加害者、被害者、傍観者にならないよう、全国の学校において」推進する、「性教育」です。一方、世界に目を転じると、2009年、ユネスコが中心になって作成した「国際セクシュアリティ教育ガイダンス」が発表されました。これは、性教育についての新たなとらえ方とその具体的な実践の在り方を提示したもので、「包括的性教育」の進め方を記したものとして、いまや性教育の国際的指針となっています。
さて、本書のタイトルにもなっている「包括的性教育」とは、何でしょうか。それは、これまでの身体や生殖の仕組みだけを教える「性教育」でなく、人間関係、性の多様性、ジェンダー平等、幸福など幅広いテーマを含む教育のことです。文科省が推進する「生命(いのち)の安全教育」は、いわば包括的性教育の一部分といえるでしょう。
男女共同参画および人権政策を進める上で、今後は「包括的性教育」が学校現場で主流になってくると考えられます。けれども、いきなり明日から「包括的性教育」をやってくださいと言われても、その背景、教育理念がわかっていなければ、ただマニュアルをなぞるだけの授業になってしまいます。
本書は、タイトル通り「包括的性教育」をはじめる前に、教師や保護者が知っておきたいことを簡潔にまとめたものです。小中学校での「包括的性教育」の実践例も掲載しており、理念と実践を同時に学べる本となっています。
教育関係者だけでなく、教師を目指す学生、ジェンダー平等社会の実現を願う人たちに、ぜひとも読んでほしい一冊です。

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