| フォーマット | 書籍 |
| 発売日 | 2015年08月28日 |
| 国内/輸入 | 国内 |
| 出版社 | 岩波書店 |
| 構成数 | 1 |
| パッケージ仕様 | - |
| SKU | 9784000060493 |
| ページ数 | 368 |
| 判型 | 46 |
構成数 : 1枚
序章
第1部 無秩序に対する戦争――イエズス会vsガリレオ派
第1章 イグナティウスの子供たち
第2章 数学的秩序
第3章 数学的無秩序
第4章 「消すか,消されるか」――無限小を巡る戦争
第5章 数学者の闘い
第2部 リヴァイアサンvs無限小――実験的経験主義の勝利
第6章 リヴァイアサンの到来
第7章 幾何学者トマス・ホッブズ
第8章 ウォリスとはいったい何者か?
第9章 新世界の数学
エピローグ 二つの近代化
登場人物
年表
訳者あとがき
訳者からのメッセージ
ガリレオが地動説を奉じたために異端審問にかけられて、有罪判決を受けたことを知らない人はいない。
しかし、数学もまた弾圧を受けたことについては、ほとんど知られていない。ガリレオの弟子カヴァリエリやトリチェリによって開発された「不可分者」の手法がイエズス会の禁忌に触れたのである。不可分者、あるいは無限小は数学の題目であって、地球と太陽の関係とは異なり、聖書に何も書かれていないのに、なぜ弾圧の対象になり得るのか。それが本書の第1部の主題である。
第2部では、実験的経験主義、そしてこれと相性の良い政治体制である議会制民主主義がイギリスで育っていく様子が、ロンドン王立協会の成立過程を通じて描かれている。デカルトやホッブズの哲学体系に対して、実験を通して現象とやり取りをしながら、漸進的に、そして修正を繰り返し、真理を獲得していく実験科学の手法が議会制民主主義の申し子なのではなく、逆に民主主義が実験科学の成功から育まれたのだということを知って、私は新鮮な感動を覚えた。
本書の主張は極めて明快であり、こうした斬新で迫力満点の数学史書は見たことがないので、おそらくは専門家の間から批判や疑問の声が上がるだろうと予想される。しかし、そういう議論が沸き起こることこそが、数学史の世界、さらには日本の知識人社会にとって望ましいと私は考える。
本書は、私にとっては、夜を徹して読むに値するスリルに満ちた書であった。この感動を皆さんと共有したいと思い、翻訳を申し出た次第である。
――「訳者あとがき」より抜粋、一部改変

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