In A Landscape

現代で最も影響力のある作曲家が自らのテーマを新たなる視点で追い求めた最新作

現代で最も影響力のある作曲家と表現されることもあるマックス・リヒター。この最も重要なアーティストのニュー・アルバム『In A Landscape』が発売されます。このアルバムについてリヒターは次のように語っています。「私にとってこの録音の音楽は両極端のものを結び付けたり調和させたりするようなものです。アコースティック楽器とエレクトロニクス、自然界と人間界、そして生命に関する大きな考えと個人的で内面的なもの。これは私が2004年のアルバム『ブルー・ノートブック』で探求し始めたことが原動力となり、この新しいプロジェクトはそのアルバムと多くのものを共有しています。ある点ではこの録音は以前の作品のテーマをもう一度見直したものですが、2024年の私たちの世界と私たちの暮らしの視点からのものです。タイトルは「Inner Landscape(内面の風景)」と聞き間違えやすいですが、この録音のいくつかの考えを指しています。タイトルの"内面の風景"の話はここまで。もう一つの風景、つまり私たちが送っている日々の暮らしの風景もこの録音にいくつかの異なる方法で含まれています。トラック間の間奏曲のような「Life Study」は私のツアー中の旅やスタジオでの日常生活からのフィールド・レコーディングです。一方楽曲自体はいつものように私が経験する私たちのここでの暮らしと日々の暮らしの今をどう理解するのか、その答えを求める私の試みです」。

マックス・リヒターは1966年ドイツ生まれ。エディンバラ大学と英国王立音楽院でピアノと作曲を学んだ後、フィレンツェでルチアーノ・ベリオに作曲を師事。2002年、オーケストラとエレクトロニクスのための『メモリーハウス』でソロ・アルバム・デビューを果たし、アメリカの「Pitchfork」によって「画期的」と評されました。その後も多くのアルバムをリリースし、ポスト・クラシカルのカリスマ作曲家として絶大な人気を集めています。
ユニバーサル・ミュージック/IMS

The composer and keyboardist Max Richter has been consistently successful for more than two decades, ever since the release of The Blue Notebooks in 2003. His albums, including 2024s In a Landscape, consistently make classical best-seller charts, even as most of their press comes from the pop, rock, and electronica spheres. In a Landscape resembles The Blue Notebooks and other Richter albums in its mix of minimalist classical music with strings and winds, acoustic and electronic keyboards, and found sounds, but there are new ideas here. Richter has indicated that the album is about "connecting or reconciling polarities," a rather opaque statement that could apply to almost any musical work. Does it pertain to the contrast between the electronic and the acoustic instruments (as Richter has said)? Or perhaps to the personal and the general? The latter is the new element here; Richter alternates pieces for full ensemble with shorter ones titled "Life Studies," as short as 30 seconds in length. The found sounds and spoken text are assigned to these, with an intriguing effect. It is as if Richters lush but abstract spaces are populated by individuals who pass through them. At any rate, the album is certain to satisfy Richters fans from all around the classical-to-pop spectrum. ~ James Manheim