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フューチャー・デザインと哲学 世代を超えた対話

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フォーマット 書籍
発売日 2021年10月20日
国内/輸入 国内
出版社勁草書房
構成数 1
パッケージ仕様 -
SKU 9784326154814
ページ数 336
判型 46

構成数 : 1枚

はしがき

はじめに[西條辰義・宮田晃碩・松葉 類]
1 フューチャー・デザインとは何か
2 将来世代とは何か
3 フューチャー・デザインの特徴
4 本書が取り組む課題は何か――各章の内容

第一部 〈未来を予測する〉

第1章 フューチャー・デザイン×哲学[西條辰義]
1 我々は何をしてきたのか
2 なぜ将来失敗は起こったのか
3 FDとは?
4 FD実験
5 市民の皆さんとともに
6 これから

第2章 「自分自身のため」とは何か?――マルティン・ハイデガーの示唆と世代間対話の可能性[宮田晃碩]
1 はじめに
2 自分自身のためとは何か――問題の導入
3 私たちの本質は「実存」である
4 私たちは世界に埋め込まれて、自分のために存在している
5 「非本来性」と「本来性」――私たちは自己決定の可能性をもつ
6 「歴史性」という条件――私たちは具体的な物や場所から可能性を受け取る
7 物や場所への気づかい――将来世代との共生へ向けて
8 おわりに

第3章 円環と直線の交点――わたしたちは現在をどう引き受けるのか[佐藤麻貴]
1 はじめに
2 不確実性に対峙する「態度」という問題――宗教か、科学か? 過去か、未来か?
3 直線的時間概念の呪縛――過去から現在へ、現在から未来へ
4 時間と空間――不確実性のひろがり
5 おわりに

第4章 仮想将来世代と「無知」――群盲、部屋のなかの象を評す[太田和彦]
1 序 論
2 未来についての無知の扱い方――先行研究1
3 「未知の既知」を拡大させる抑圧と急き立て――先行研究2
4 「故意の盲目」の受け入れ方――先行研究3
5 未知の既知を言表する方法としてのFD
6 未知の既知を言表する方法としてFDを用いる場合の注意点

第5章 労働と余暇の未来――ケインズの未来社会論を手掛かりに[百木 漠]
1 AI+BIによる革命?
2 AIの発達と雇用の縮小
3 ケインズの予言
4 労働からの解放はユートピアかディストピアか
5 AI+BIかWSか?
6 貨幣愛の克服
7 結 語

第二部 〈未来とつながる〉

第6章 将来世代への責任――ハンス・ヨナスの思想[戸谷洋志]
1 はじめに
2 問題設定
3 テクノロジーの本性をめぐる分析
4 将来におけるテクノロジーの価値
5 責任という原理
6 将来の予見
7 恐怖に基づく発見術
8 将来の可能性への責任
9 むすびにかえて

第7章 対話篇 住む時代の異なる人たちの間の関係とはどのようなものか、どうすれば上手くやっていけるか[廣光俊昭]
第一幕 先行世代は後続世代に責務を負っている
第二幕 異なる各世代は共通の利害を持っている
第三幕 では、どうしたらよかったのか

第8章 将来世代への同感――ヒューム、スミス、その先へ[宇佐美誠・服部久美恵]
1 同感の道徳哲学
2 道徳的理性主義 対 道徳感覚説
3 ヒュームの共感論
4 スミスの同感論
5 同感をめぐる理性と感情

第三部 〈未来と対話する〉

第9章 将来世代との対話の倫理――レヴィナス哲学を手掛かりに[松葉 類]
1 はじめに――将来世代との対話の困難
2 レヴィナスの他者論
3 他者の理解不能性と仮定の禁止
4 虚構としての文学の価値
5 おわりに――自分を超える思考

第10章 あたかも共にあるかのように――想像力と未来の他者[赤阪辰太郎]
1 はじめに
2 FDの問題設定
3 FDセッション
4 近視性は人間の特性なのだろうか
5 仮想された将来は未来とかかわっているのだろうか
6 世代を超えた他者との交流――読む・書くことの時間性

第11章 人は本当に対話したいのか、どうすれば対話したいと思うのか[谷川嘉浩]
1 対話のトラブルは避けるべきなのか
2 ドナルド・トランプのツイート教育
3 スティーブン・キングと映画「アラジン」から考える疎外の感覚
4 安易な共感ではなく、「理解」すること
5 禁止でも命令でもなく、他者への配慮を欲望すること――感情教育
6 対話のデザインとインフォーマルな会話
7 対話するために必要な遠回り

おわりに[西條辰義・宮田晃碩・松葉 類]
1 フューチャー・デザインという発想
2 本書はどのように成立したのか

参考文献
索 引
執筆者紹介

  1. 1.[書籍]

フューチャー・デザイン×哲学! 将来世代の視点から現在を捉えるフューチャー・デザイン。その内包する倫理的・哲学的課題に挑む。

将来世代のための社会を作ろう、しかしそのためにはどうすればよいのか。こうした課題に対して「仮想将来世代」の導入による対話を模索してきたフューチャー・デザイン。そして未来に関して豊富な思索と議論を積み重ねてきた哲学。両者の出会いから、未来を予測し、未来とつながり、未来と対話するために必要なことを問い直す。

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