カナダのアート・パンクス、クラック・クラウドのサード・アルバムが完成。音楽/マルチメディアのコレクティヴによるジャグジャグウォー移籍第一弾、『レッド・マイル』がリリース。
Jagjaguwarは、カナダのアート・パンクス、Crack Cloudと契約。彼らのニュー・アルバム『Red Mile』をリリースする。バンドは現在、Zach Choy、Aleem Khan、Bryce Cloghesy、Will Choy、Emma Acs、Eve Adams、Nathaniel Philipsで構成。ジャンルレスで広大な最初の2枚のEPと2枚のアルバムを自主リリースした後、無駄のないフォーカスされたロック・アウトレットとして再登場し、クリエイティヴ・ディレクターのAidan Pontariniもそこに加わった。『Red Mile』は、これまでで最も成熟した生命力溢れる作品となる。2020年に発表されたアルバム『Pain Olympics』や、2022年に発表された次作『Tough Baby』のような、密閉された数年にわたる準備期間とは一線を画し、『Red Mile』は迅速なグループでのコラボレーションの産物だ。主にカリフォルニア州ジョシュア・ツリー郊外とアルバータ州カルガリーでレコーディングされたこのアルバムは、新しい始まりと慣れ親しんだ場所のほろ苦いメランジに彩られている。これまでのアルバムにあった、広がりのある斬新な構成は凝縮されているが、このグループは相変わらず表面的なものを扱いたがらない。遊び心にあふれたメロディーとギターの独白を通して、類まれな深みと独特の温かみのあるレコードを届ける。『Red Mile』の持つ「生活感」は、快適なアームチェアというよりは、電気テープで丁寧に補修された額縁のようだ。初期の作品に苛烈な衝動を与えていた怒りは消え去り、それは、ソウルフルだが容赦のない内省に取って代わられている。収録される8曲は、肉体的、精神的な障害、混沌から抜け出すための経験、奇妙な新しい希望への適応、そしてグループ自身の神話との和解をテーマとする。歌詞は鋭く、しかし慈悲深い。曲は自意識的でメタ的なステートメントであり、パンクロックや音楽で生きる人生に対してのお決まりな頷きである。アーティストとしてのCrack Cloudは、周囲の世界と同様、自分自身に対しても批判的だが、最終的には寛容だ。彼らは、死を否定することなく、生を肯定する。Crack Cloudの『Red Mile』はロックのレコードであり、それがどれほどの意味を持つかを正確に知っている人々によって作られたものなのだ。
「最も過酷で、孤立した状況にさえ存在しうる喜び、仲間意識、思いやりを照らし出す」- Pitchfork
発売・販売元 提供資料(2024/05/28)
ポスト・パンク/ニューウェイヴをバックボーンに自由にイマジネーションを広げていくカナダの7人組アート・パンク・バンドのサード・アルバム。プログレともサイケとも言える展開と音像を持った長尺曲が並んでいるが、男女の掛け合いに調子っぱずれのシンガロングも加え、歌もたっぷりと聴かせていうるところは根っこにフォークがありそう。男性ヴォーカルはラップ調にもなる。
bounce (C)山口智男
タワーレコード(vol.488(2024年7月25日発行号)掲載)