フォーマット |
SACDハイブリッド |
---|---|
構成数 |
2 |
国内/輸入 |
国内 |
パッケージ仕様 |
- |
発売日 |
2024年06月26日 |
---|---|
規格品番 |
PROC-2405 |
レーベル |
|
SKU |
4988031650134 |
※限定盤。SA-CDハイブリッド盤。ステレオ録音
※2024年最新マスタリング音源使用(英Classic Soundにて、本国のオリジナル・アナログ・マスターテープからダイレクトにDSD変換とマスタリングを行い、SA-CD層用のDSDマスターを制作。CD層用にはこのDSDマスターから44.1kHz/16bitにPCM変換を行いCDマスターを制作。アナログ・マスターテープはその経年劣化と保存状態に応じて、可能な範囲で入念な修復作業を行った後に変換作業を実施)
※オリジナル・ジャケット・デザインを使用(独Deccaのオリジナル・ジャケット・デザインを初めて採用)
※スリムケース仕様
※盤印刷面:緑色仕様
※一部オリジナル・アナログ・マスターテープに起因するノイズ等があります。ご了承ください
※解説:板倉 重雄(新規序文解説)他、解説書合計16ページ
ここには、ドイツの大ピアニスト、ヴィルヘルム・バックハウス(1884~1969)の「最後の演奏会」となったオーストリア、ケルンテン州オシアッハ修道院教会での1969年6月26日と28日のライヴ録音が収録されています。若い頃は無類の技巧家として「鍵盤の獅子王」の異名をとったバックハウスですが、中年期以降はベートーヴェンのピアノ・ソナタ32曲ツィクルスを繰り返し世に問い、彼の音楽観の深まりをベートーヴェンの音楽を通じて表明していました。バックハウスは死の年も活発に演奏活動を行いました。4月9日から14日まではジュネーヴのヴィクトリア・ホールで英DECCAのためにベートーヴェンのピアノ・ソナタ第3、13、16、22、24、27番の6曲を一挙にステレオ録音。4月18日にはベルリン・フィルハーモニーでベートーヴェン・リサイタルを開いています(後にAuditeがCD化)。「最後の演奏会」もベートーヴェンのピアノ・ソナタ2曲を軸としたプログラムとなっています。また、オシアッハ修道院教会に新しいオルガンを入れるための基金作りの演奏会だったためか、モーツァルトとシューベルトの親しみやすい作品が脇を固めています。
ところが、6月28日の演奏会前半で、ベートーヴェンのピアノ・ソナタ第18番を演奏中、バックハウスは第3楽章のコーダで気分が悪くなり、『少し休ませてください』と言い残して舞台を後にしました。短い休憩の後に彼の秘書がプログラムの変更を告げ、演奏会の前半はシューマンの「夕べに」と「何故に」で締めくくられました。その後の長い休憩の間、医師たちはバックハウスに演奏会の中止を強く勧めました。しかし、85歳のバックハウスの意志は非常に固く、『バックハウス教授は、演奏会の最後をシューベルトの即興曲で締めくくりたいとのことです』と秘書に告げさせて、最後の舞台に立ちました。バックハウスはケルンテン州第2の都市、フィラッハの病院に入院しましたが、一週間後に亡くなりました。
(1/2)
この巨匠の最後の境地を伝える演奏は、死を覚悟したバックハウスが奏でたシューマンとシューベルトでの味わい深さ、会場の爽やかな空気までも伝わるような優秀録音も相まって、日本では長く愛され、CD化も世界に先駆けて行われました。これまでのCDジャケットは、日本初出LPのアートワーク(バックハウスのイラスト)を継承していましたが、今回初めて独デッカ初出時のアートワーク(「最後の演奏会」の写真を使用)を復活させました。最新のリマスター音源に、青文字で書かれた「偉大なピアニストとの別れ」の言葉を併せ、約半世紀前の巨匠の死に思いを馳せていただければ幸いです。
今回の復刻では本国オリジナルのアナログ・マスターテープに遡り、新規で高音質のデジタル化を行いました。今回に限らず最上位のフラットマスターを使用したため、非常に優秀なプレゼンスを得ることができています。質感や各定位が驚くほど明瞭・明確になり、DSD化の恩恵も加わったこれまでにない優秀な音質を再現。制作するにあたり、英国のClassic Sound社でかつてのDECCAのエンジニアの手によって、本国のオリジナル・アナログ・マスターテープの物理的なメンテナンスと修復を行った上でダイレクトにDSD変換を行い、このシリーズ用に綿密な工程で時間をかけてマスタリング作業を行いました。SA-CD層では、高精細なマスターサウンドをお楽しみいただけます。CD層も最新のデジタル化とマスタリングを施していますので、従来盤の音質とは一線を画しています。今回のリリースでは新規の序文解説を掲載しました。今回の「ヴィンテージSA-CDコレクション」第35弾は、計3タイトルを発売いたします。
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構成数 | 2枚
エディション | Remaster
最後の演奏会
<DISC1>
1. ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ 第21番 ハ長調 作品53《ワルトシュタイン》
2. フランツ・シューベルト:楽興の時 D780 (作品94)
<DISC2>
3. ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト:ピアノ・ソナタ 第11番 イ長調 K.331(K.300i)《トルコ行進曲付き》
4. フランツ・シューベルト:即興曲 変イ長調 D935の2(作品142の2)
5. ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ 第18番 変ホ長調 作品31の3(第4楽章を除く)
6. ロベルト・シューマン:幻想小曲集 作品12 から 第1曲:夕べに、第3曲:何故に?
7. フランツ・シューベルト:即興曲 変イ長調 D935の2(作品142の2)
【演奏】
ヴィルヘルム・バックハウス(ピアノ)
【録音】
1969年6月26日(1-4)、28日(5-7) オーストリア、オシアッハ、シュティフト教会
【原盤】
Decca
【Remaster】
DSD Remastered by Classic Sound, 5/2024
英Classic Soundにて、本国のオリジナル・アナログ・マスターテープからダイレクトにDSD変換とマスタリングを行い、SA-CD層用のDSDマスターを制作。CD層用にはこのDSDマスターから44.1kHz/16bitにPCM変換を行いCDマスターを制作
【First LP Release】
SET441/2(unreleased)、SLA1021-2(KING/JAPAN)
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1.[SACDハイブリッド]
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2.[SACDハイブリッド]
ミスタッチも少なくないし、録音も優れてゐるとは言ひ難い。たとへばここに収められてゐる「トルコ行進曲」を、演奏者の名前を明かされずに聴いたら、これが二十世紀を代表する偉大なピアニストの録音であるとはとてもおもへないでせう。
でも、聴き終つたあとで、なにかじんわりと心にのこるものがあります。ほかのピアニストの、ミスタッチがなく、クリアな音質のディスクを聴いても、同じやうな気持ちにはなりません。唯一無二の音楽です。
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