J.S.バッハ: 4つの鍵盤協奏曲

エモーショナルなバッハ演奏!
注目のピアニスト、ティエンチ・ドゥによる渾身のバッハのピアノ協奏曲集!

「グレン・グールドを思わせる」などと世界中で絶賛され、レコード芸術2023年6月号でも特選を獲得した『ゴルトベルク変奏曲』の録音(KKC-6619/V-7566)でCDデビューし、2023年の来日公演も話題を呼んだ新進気鋭の中国のピアニスト、ティエンチ・ドゥのCD第2弾はバッハの鍵盤協奏曲集!
『ゴルトベルク変奏曲』の次の録音として鍵盤協奏曲を選んだ理由は、「芸術家としての直観」だと語るティエンチ・ドゥ。子供の時にBWV1052の第1楽章に深い感銘を受け、一音一音が頭に刻まれるほど聴き込み、また数年前にもBWV1054の第2楽章に涙するほど深く感動したという、個人的な体験が今回の録音の選曲に繋がったそうです。また彼は、カフェ・ツィンンマーマンでのコンサートのレパートリーとして、ライプツィヒの音楽好きの聴衆のために演奏されたバッハの鍵盤協奏曲の数々には、〈ゴルトベルク変奏曲〉や〈フーガの技法〉など晩年の傑作群とはまた異なる、「生き生きとした一人の人間としてのバッハの本質」が感じられ、イタリア音楽の様式が活かされた鍵盤協奏曲では、「劇的で豊かな感情」が表現されていると捉えています。
こうした姿勢は、学究的な側面よりもひらめきを重視していると思われるこの演奏に示されています。特に緩やかなテンポの第2楽章での、思い入れたっぷりの詩的で情感あふれる表現は、現代では珍しいほどロマンティック!一方、右手と左手のバランスやフレージング、即興的装飾などでは歴史的奏法を取り入れている点も聴かれ、その異なる様式の融合具合がティエンチ・ドゥの演奏の大きな魅力となっています。
共演は、イギリスの新鋭ジョナサン・ブロックスハムが指揮する、巨匠ネヴィル・マリナーが創設した名室内管弦楽団アカデミー・オブ・セント・マーティン・イン・
ザ・フィールズ(日本ではアカデミー室内管弦楽団の名で有名)。ブロックスハムは指揮をパーヴォ・ヤルヴィに学び、バーミンガム市交響楽団ではミルガ・グラジニーテ=ティーラのアシスタントも務めた、今注目の俊英指揮者で、2023/24シーズンからルツェルン劇場の音楽監督に就任するなど活躍の場を広げています。ここではアカデミーのすばらしい演奏家とともに、ティエンチ・ドゥとの豊かな"音楽的対話"を聴かせてくれています。
たくさんの思いを込めて、現代の聴衆に訴える、ティエンチ・ドゥのエモーショナルなバッハ演奏をお楽しみください!
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キングインターナショナル

ティエンチ・ドゥ
5歳でピアノを始め、10歳で初のリサイタルを開催。その後、ユンディ・リやサー・チェンを育てた名教師ダン・シャオイーに師事し、ヴィースバーデン・ユース・ピアノ・コンクール(ドイツ)、サンノゼ国際ユース・ピアノ・コンクール(アメリカ)など国内外の数々のコンクールで入賞を果たす。2016年からアメリカのニューイングランド音楽院でマンチェ・リュウに師事し、さらなる研鑽を積んでいる。2022年、naiveよりデビュー・アルバムとなる「バッハ:ゴルトベルク変奏曲」をリリースし、世界的に高く評価された。同アルバムは、日本でもレコード芸術誌特選(2023年6月号)を獲得し、2023年6月には大阪、名古屋、東京で来日公演を行い、好評を博している。
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キングインターナショナル

Despite the trend toward historically oriented performances of Bachs keyboard music, versions played on a piano continue to appear. They entail numerous choices. Should the piano sound like a harpsichord? Should the pedals be used? The locus classicus for piano performances of Bachs keyboard concertos are the readings by Glenn Gould with conductors Leonard Bernstein and Vladimir Golschmann, dating as far back as 1957. Now comes this one by pianist Tianqi Du with the Academy of St. Martin in the Fields under Jonathan Bloxham, released with a booklet in English and Mandarin and a good example of albums targeting classical musics growing demographic in China. It is quite strong. Du neither goes full Romantic nor tries to make his piano sound harpsichord-like. In the outer movements, he favors clean, precise articulation broken up by ornaments and, in the Keyboard Concerto No. 1 in D minor, BWV 1052, a little cadenza. It is the type of performance that sets a constant texture and gets a lot of mileage out of varying it just slightly. Dus slow movements are delicate and beautifully shaded. The string group from the Academy of St. Martin in the Fields is larger than those Bach would have known, but its balance with the piano in Bloxhams hands is just right. Du, coming here on the heels of his recording of the Goldberg Variations, BWV 988, seems to be emerging as a Bach specialist, and he certainly bears watching in this regard. ~ James Manheim