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連合の系譜

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フォーマット 書籍
発売日 2024年05月02日
国内/輸入 国内
出版社作品社
構成数 1
パッケージ仕様 -
SKU 9784867930281
ページ数 1432
判型 A5

構成数 : 1枚

凡例
プロローグ 遺されたアリア
第一部 プネウマのラプソディ Rhapsodia pneumatica
第I章 ラプソディの時間
1 古典派とロマン派
偉大なる音楽と標題音楽/古典派音楽の弁証法/ロマン派の英雄/ヴァーグナー登場/偉大なる叙事詩/ロマン派の見た夢/標題音楽は勝利したのか/ロマン派音楽とは
2 ラプソドスの系譜
ペルチャッハの夏/ラプソドスの起源へ/ゲーテはブロッケン山で何を見たのか/「冬のハルツ紀行」/ラプソディの時間/「孤絶」の音楽/ブラームスの孤絶
3 孤絶の時間
グラウンド・バス/リヒャルト・シュトラウス/音楽にとって「進歩」とは何か/時間の暴力/チェンバロのようなピアノを求めて/バロックの触感/「情感の共同体」へ
第II章 グラウンド・バスの歌――古代~一二世紀
1 連合という理念
ラプソディ的多元性/ヴィルトゥオーソ誕生/芸術家のコロニー/国民主権という原理/一般意志/「連合」という理念/ニュー・ハーモニー/サン=シモン主義
2 絶対的音楽性
「音楽共和国」の夢/アルプス旅行/ロマの歌/原初アーリア人/ピクテからソシュールへ/絶対的連続性/ラプソディの時間、ラプソディの空間/ハイネのラプソディ
3 動物磁気の淵源へ
リストマニア/メスメリズム/動物磁気の淵源へ/プネウマとは何か/「神聖病」のラプソディ/プネウマ論の変遷/ガレノス/ローマの分裂からルネサンスへ/中世のプネウマ論/「三位一体」のプネウマ
4 神秘的なプネウマ
グノーシス主義/新プラトン主義/ストア派のプネウマ/表象の刻印/パンタシアーの変化/想像力の精気/プネウマの歌
5 聴覚的連合
掃除機とモーツァルト/グールドの触感
第III章 ムシカ・ムンダーナの声――一三~一六世紀
1 近代のラプソドス
楽器より前の声/ジャンヌ・ダルク/ダニエル・ステルン/ラプソドスの最期/葡萄酒とハシシュ/旋風が駆け抜ける/一九世紀のラプソディ/想像力のパルス
2 音楽とプネウマ
宮廷風恋愛から清新体へ/世界精気/古代の占星術/ピュタゴラスとその教団
3 占星術と目的因
占星術の発展/ローマの占星術/皇帝たちの占星術/プトレマイオスの伝統/占星術弾圧/目的因とは何か/キリスト教と占星術/中世からルネサンスへ/占星医術
4 ハルモニアーの諸相
フィチーノの音楽論/音楽から世界市民へ/プトレマイオスのハルモニアー/宇宙の歌/ムシカ・ムンダーナ/音楽を奏でる天使たち
5 パラケルススの世紀
パラケルススとは誰か/アルカナ/金星の病/プネウマを統御する人間/アグリッパ/宗教改革のプネウマ
6 宇宙のポリフォニー
カトリックとプロテスタント/ガレノス主義/パラケルスス主義/天動説から地動説へ/宇宙のポリフォニー/終わりも始まりも認めない音楽
第IV章 デタシェの技法――一七世紀
1 近代科学とプネウマ論
デタシェとは何か/「類似」の原理/占星術は迷信か/演繹と帰納/血液循環説の出現
2 作用因の台頭
デカルトの真理/平均律の完成/普遍的調和/残存するプネウマ論/情念とプネウマ/残存する神
3 「王」の時代
王権神授説/《ラス・メニーナス》が伝えるもの/そこに立っているのは誰か/表象されない王/二枚の画中画/王権神授説の揺らぎ/聖霊とは物質である
4 「悪魔」の顔
ダイモーンとは何か/プネウマとダイモニオン/一七世紀の普遍音楽/プネウマという名の悪魔
5 磁気と医術
一七世紀の占星医術/ハーブ療法/武器軟膏とは何か/魔術的と悪魔的/磁気力の発見/引力と磁気力/造鼻術
6 アーティキュレーションとの訣別
「悪魔的ではないが魔術的」なもの/アーティキュレーション/グールドからソシュールへ/パウロと異言
7 共感と同感
クロノスとアイオーン/意味するのを欲すること/非因果的なつながり/振り子時計と共感粉/ミラーニューロン
8 近代科学の葛藤
ロバート・ボイル/ボイルの周辺/プネウマの文学/ニュートン登場
9 時代遅れのものたち
非理性を保持する者たち/排除される精気/時代遅れの音楽/デタシェの技法
第二部 無限の連合 Associatio infinita
第V章 ハーモニーの場所――一八世紀
1 魔術のメディア
対位法ラジオ/プネウマのメディア/ラジオの魔術
2 連合と直観知
経験論の発展/観念連合とプネウマ/スピノザ/『エティカ』/直観知とは何か/永遠の相の下で/スピノザのプネウマ
3 可能的なものと潜在的なもの
作用因と目的因の相克/このもの性/あらゆる述語を含む主語/ライプニッツのプネウマ/微小表象とヘンデル/モナドの連合/シュタールとの論争/ルビコン川を渡らないカエサル/可能的なものと潜在的なもの
4 危険な<...

  1. 1.[書籍]

森羅万象がここで歌っている。
古代ギリシア・ローマから近現代に至る精神史を追跡し、限りなき連合の姿を甦らせつつ人間的営為の根源に迫る。
和辻哲郎文化賞、渋沢・クローデル賞、サントリー学芸賞受賞者である思想史家による渾身の書き下ろし、驚愕の4500枚!
なぜグレン・グールドは《ゴルトベルク変奏曲》を二度、録音したのか?

【目次】
凡例
プロローグ 遺されたアリア
第一部 プネウマのラプソディ Rhapsodia pneumatica
第I章 ラプソディの時間
1 古典派とロマン派/2 ラプソドスの系譜/3 孤絶の時間
第II章 グラウンド・バスの歌――古代~一二世紀
1 連合という理念/2 絶対的音楽性/3 動物磁気の淵源へ/4 神秘的なプネウマ/5 聴覚的連合
第III章 ムシカ・ムンダーナの声――一三~一六世紀
1 近代のラプソドス/2 音楽とプネウマ/3 占星術と目的因/4 ハルモニアーの諸相/5 パラケルススの世紀/6 宇宙のポリフォニー
第IV章 デタシェの技法――一七世紀
1 近代科学とプネウマ論/2 作用因の台頭/3 「王」の時代/4 「悪魔」の顔5 磁気と医術/6 アーティキュレーションとの訣別/7 共感と同感/8 近代科学の葛藤/9 時代遅れのものたち
第二部 無限の連合 Associatio infinita
第V章 ハーモニーの場所――一八世紀
1 魔術のメディア/2 連合と直観知/3 可能的なものと潜在的なもの/4 危険なプネウマ/5 プネウマなき生気論/6 情念の世界/7 世界市民のまなざし/8 霊媒の力能
第VI章 ポリフォニーの共同体――一九世紀
1 想像力の排除/2 それが考える/3 格闘するドイツ/4 情念の科学/5 生気論の近代/6 超越論的な目的因/7 トリレンマの向こうへ
第VII章 クオドリベットの残響――二〇世紀へ
1 革命の中で/2 スピリテュアリスムの射程/3 磁気術師の系譜/4 プルードンとマルクス/5 プネウマの資本論/6 流体から暗示へ/7 連合の音楽/8 催眠状態という問い/9 失語症研究/10 ラプソディと永遠回帰/11 心霊研究/12 二〇世紀の魔術/13 理性への恐れ/14 共同体の原理/15 夢解釈と星解釈/16 パサージュの中で/17 無限の連合/18 生気論としての唯物論/19 シュルレアリスム
エピローグ アリア・ダ・カーポ
後記/書誌/人名・作品名索引

作品の情報

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著者: 互盛央

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