ホーナス・ホーナス率いるLAのエクスペリメンタル・ロック・バンド、マン・マン。新たな自己の発見を象徴する4年ぶり自身7枚目のアルバム『キャロット・オン・ストリングス』、サブ・ポップよりリリース。 (C)RS
JMD(2024/04/16)
ホーナス・ホーナス率いるLAのエクスペリメンタル・ロック・バンド、マン・マン。新たな自己の発見を象徴する4年ぶり自身7枚目のアルバム『キャロット・オン・ストリングス』、サブ・ポップよりリリース。
Man Manが前作『Dream Hunting in the Valley of the In Between』をリリースしたとき、フロントマンのHonus Honus(旧姓、Ryan Kattner)は希望と皮肉主義の間で揺れ動き、不安定な状態にあった。そして、このアルバムは、パンデミックの最中に発売された。しかし、今のMan Manには倦怠感がとても遠く感じられる。Man Manのニュー・アルバム『Carrot on Strings』には、よみがえった目的意識が漂い、冷静さと自信が混在している。Kattnerとバンドは、2022年8月に5日間で、ライヴで曲を作り上げ(Man Manのツアー中にオーディエンスの前でワークショップを行った)、その後、数ヶ月かけて他のサウンドのアイデアを練り上げた。そして、ロサンジェルスのグラッセル・パークにあるスタジオ、Mant Soundsで、落ち着いたプロデューサー、Matt Schuesslerと共に、『Carrot on Strings,』の大部分を5日間でレコーディングした。出来上がったアルバムは、Kattnerにとって新たな自己の発見を象徴するものだ。彼は、音楽を始めてからの15年間はほとんど得られなかった方法で、個人的にも芸術的にもインスピレーションを受け、平穏であることに気づいた。「最初は自分自身から逃れるために音楽を始めたんだ。今となっては、とても陳腐に聞こえるが、音楽が僕の人生を救うことになったと信じて疑わない」と彼は語る。
発売・販売元 提供資料(2024/04/01)
LAの5人組が5日かけて観客の前で作った曲を5日でレコーディングしたという7枚目のアルバム。そのせいか、エクスペリメンタルと謳われてきた彼らならではのトリッキーなアレンジを、ハイエナジーかつロックンロールな演奏が凌駕している! プログレ・サイケからトランシーに展開する8分超えの"Odyssey"でもその印象は変わらない。ソウルフル&グラマラスな快作だ。
bounce (C)山口智男
タワーレコード(vol.487(2024年6月25日発行号)掲載)