現在のワールド・ミュージック・シーンにおいて破竹の勢いでリリースを展開しているドイツの<Glitterbeat>レーベル。常に時代の一歩先をゆくワールド・ミュージックを提示してきた同レーベルですが、その中でもっとも進歩的なサウンドを持つアーティストがこちらのアヴァランシュ・カイト(AVALANCHE KAITO)です。その彼らが2022年以来2年ぶりとなる新作を発表してくれました。彼らの特徴は、グリオー音楽ならではの民俗色の強い西アフリカ・サウンドに、ジャックナイフのように鋭い切れ味のハードコア~ノイズ・パンクの系譜のロック・サウンドを融合した点にあります。そんな音楽スタイルを彼らは"グリオー・パンク・ノイズ"と名付けており、ライヴ録音が中心だった前作においてもその破天荒なサウンドには度肝を抜かれましたが、今回は逆にオーバーダブを多用してより綿密なサウンド作りを目指したことで、さらに高い完成度のアルバムに仕上がりました。 (C)RS
JMD(2024/07/04)
ブルキナファソの伝統と、プログレッシブでアグレッシブな現行ポストパンク的ドラム&ギターが真っ向から激突。スパークしたその先には時空をこえ原始も未来も内包した小宇宙が広がる。アヴァランシュ・カイトは、グリオーの家系ながらフルートやパーカッションなど様々な楽器も操る奇才カイト・ウィンセ率いるトリオで、本作は彼らの2作目となる。3人の演奏を中心に、痙攣するような電子音や金属的なノイズなどがポリフォニックに重なりあいポリリズミックに転げ回る。綿密に音を配置し混沌としたムードをも演出してしまう彼らのサウンドは、ウィンセが自らの音楽に名付けた"グリオー・パンク・ノイズ"まさにそのもの。
intoxicate (C)小畑雄巨
タワーレコード(vol.169(2024年4月20日発行号)掲載)