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NHKカルチャーラジオ 漢詩をよむ 漢詩の歳時記 春夏編

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フォーマット ムック
発売日 2024年03月25日
国内/輸入 国内
出版社NHK出版
構成数 1
パッケージ仕様 -
SKU 9784149110875
ページ数 224
判型 A5

構成数 : 1枚

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中国古来の「歳時記」をひもとき、春と夏の表情を描いた詩を味わう

「漢詩をよむ」は重厚な朗読とわかりやすい解説で漢詩に親しんでいただこうと、1985年から始まった長寿番組。私たちに馴染みのある詩人たちの漢詩を取り上げ、小学生から九十代に至るまで幅広い年齢層の方々から反響を頂いてきた。
2024年度は、漢詩における「歳時記」がテーマ。「歳時記」は日本では江戸時代以降の主に俳句の季語を分類したものを指すが、本来は、四季に応じた事物や行事などを列挙した中国古来のもの。前期は、白居易、李白、蘇軾、韓愈といった詩人たちが、生活を彩る風俗習慣を季節ごとに巧みに取り入れ表現した詩の数々を紹介する。講師は中国唐代詩研究の第一人者で、精緻でわかりやすい解説に定評がある國學院大学名誉教授・赤井益久さん。

<4月~9月>「漢詩の歳時記~春夏編」(変更になる場合があります)
*四月「春寒」「春雲」「流鶯」。韓愈「晩春」、王安石「南浦」他*五月「五月」「立夏」「端午」。真山民「初夏」、陸游「五月初作」*六月「夏至」「暑雨」「大水」。蘇軾「六月二十七日望湖楼酔書五絶」、趙翼「毒暑」。七月「七夕」「納涼」「扇」など。李白「夏日山中」、白居易「香山避暑」*八月「秋風」「中秋」「月光」。李白「静夜思」、翁巻「中秋歩月」他*九月「白露」「秋暮」「秋雁」な。駱賓王「秋雁」、銭起「九日田舎」など。

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著者: 赤井益久

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実母から、NHKラジオ「漢詩を読む」を薦められ、「長恨歌」を題材にしていると教えられた数年前、何と役に立たない趣味の世界を楽しんでいるのかと、老境の人の特権として、軽い驚きだった。私も嫌いではないから、試しに聴いてみたが、すぐに番組の良さがわかった訳ではなかった。しかし、音楽の録音のレビューを書く時は、漢字のほうが、感覚を精確に表していることが多いので、関心を寄せるようになった。
引っ越し前後の多忙な時を過ぎて、しばらく中断していた番組を継続することを決めたのは、字以外は家事も何もかも下手な実母からの無形の財産の継承と気づいたから。漢詩を学ぶことは、してもしなくても良いことではなく、私には必要なことだと認識して、課すことに決めた。課すといっても、苦行ではなく、好きなことをする大義名分を見つけたからで、テキストを購入して、腰をいれて時間をとって打ち込むことを自分に許すことである。
漢詩の自然の描写が、殊の外好き。叙景と叙情の結びつきが、和歌とは違う。心情表現も、形式から、より明らかに、より詳細。慟哭、嘆息、といった、激甚な理不尽も充分に表現されている。
詩人の多くが官僚で、左遷などの辛酸を経験。
作品と心や感性が共有できたと感じた句。

儻所謂天道是邪非邪(司馬遷、2020年第24回)
凌寒独自開(王安石、2018年第35回)
緑陰幽草勝花時(同上)
邂逅得君還恨晩(同上)
香羅畳雪軽(杜甫、2024年第5回)

この番組で、杜甫の感性に傾倒し、勢いづいて『杜詩』(岩波書店)まで買ってしまった。刊行が古いものゆえ、解説も古色ゆかしい漢語調。やはり、いくら好きでも解説は、最新のものが良いと痛感。テキストが本棚をどんどん占めていくが、やはりそれだけの価値がある。

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