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「ひと」とはだれか? 身体・セクシュアリティ・暴力

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フォーマット 書籍
発売日 2024年03月08日
国内/輸入 国内
出版社大阪大学出版会
構成数 1
パッケージ仕様 -
SKU 9784872597776
ページ数 278
判型 A5

構成数 : 1枚

総論―「ひと」から世界史を問うことの意義

第1章 身体と「ひと」
1)概論 「ヒト」と「人格」
2)身体の語られ方
◆コラム1 古代ギリシアの身体論
◆コラム2 セクシュアリティに関する4 要素―LGBTQ +とは?
3)伝統社会における「男らしさ」
4)近代国家の市民権と男性性
5)さまざまな「らしさ」
◆コラム3 ビザンツの宦官
◆コラム4 「アンコンシャスバイアス」への着目
6)「ひと」の分類・差異化・権利保障
◆コラム5 アイヌ女性と伝統文化―同化政策から権利回復へ
◆コラム6 オーストラリア先住民アボリジニ―女性の儀礼世界
◆コラム7 骨相学と生来性犯罪者説―「科学」という名の女性嫌悪

第2章 生殖と生命
1)概論 生殖と生命
2)「産むべき身体」と「生まれるべき生命」
◆コラム8 インドにおける間引き・中絶
◆コラム9 オウコチョウ
◆コラム10 フランスの産婆椅子
◆コラム11 ムスリム社会の生殖とジェンダー
3)リプロダクティブライツ
◆コラム12 ピル(経口避妊薬)がもたらしたイノベーションと日本の状況
◆コラム13 移民女性の視点で見た日本における避妊と中絶の課題
4)生殖革命と生殖補助医療
◆コラム14 代理出産
◆コラム15 生殖医療の商業化
5)人口と家族
◆コラム16 中国の計画出産と「一人っ子政策」
◆コラム17 東南アジアの人口とジェンダー
◆コラム18 南アフリカの家族計画と人種
◆コラム19 北欧の家族政策

第3章 セクシュアリティと性愛
1)概論 セクシュアリティ規範とその変化
2)セクシュアリティと性愛・結婚
◆コラム20 フランス文学と恋愛
◆コラム㉑ アフリカの女性婚
3)LGBT/SOGI
◆コラム㉒ 国際人権とSOGI
◆コラム㉓ トランスジェンダー学生と女子大学
4)歴史のなかの「性の多様性」
5)男性同性愛と政治
◆コラム㉔ 台湾の同性婚

第4章 身体管理と身体表現
1)概論 身体管理と身体表現
2)身体管理と「健康」
3)「病い」と「障害」
◆コラム㉕ 女子割礼(アフリカ)
◆コラム㉖ 誤解されたHIV
4)服飾と化粧
5)身体描写と身体表現
◆コラム㉗ ムスリム女性のヴェール
◆コラム㉘ 明治期の女性風俗改良

第5章 性暴力と性売買
1)概論 性暴力と性売買
2)性暴力の歴史
◆コラム㉙ トルコの名誉殺人
◆コラム㉚ #MeToo
3)買売春
◆コラム㉛ 江戸時代の男娼
◆コラム㉜ 「からゆき」と「じゃぱゆき」

  1. 1.[書籍]

ジェンダー視点で見る新しい世界史通史
歴史を形成してきた「ひと」とは何か。「近代市民」モデルを問い直す!

この世界に生きる「ひと」は年齢・身体的特徴・性自認・性的指向等、多様な属性を持つ存在であるが、国家や社会はしばしば「ひと」を単純化し、望ましい役割や振る舞いを割り当てる。とりわけジェンダーは「ひと」の定義の根幹にかかわる存在である。本巻では「ひと」の生にジェンダーがいかに作用しているのかを、「身体・ひと」「生殖・生命」「セクシュアリティ・性愛」「身体管理・身体表現」「性暴力・性売買」の各領域について歴史的視座から検討し、その構造を考察する。

第1章では、各文化における身体・生命観を問い、社会的規範としての「らしさ」がいかに構築されるのか、「ひと」がいかに分類され、差異化されたのかを比較史的に明らかにする。
第2章では、産む身体としての女性身体、産まれる子の生命、人口政策・人口動態を論じる。
第3章では、歴史上の多様な性愛・結婚の在り方を確認し、LGBTQの人びとの在り方をめぐる比較史に焦点をあてる。
第4章では、「健康」の文化性、身体描写や身体表現のジェンダーバイアスを検討する。
第5章では、性暴力の歴史と買売春の比較文化を叙述する。

■本シリーズの特徴

世界史通史としての本シリーズの特徴は、「国家や政治・外交・経済」といった「大きな物語」を中心に記述するのではなく、等身大の「ひと」を中心に据え、それを取り巻く家族や共同体、グローバル経済や植民地主義といったテーマに段階的に踏み込んでいくという構成にある。

近代歴史学の根底にある近代市民社会モデルは、暗黙の裡に「健康で自律的な成年男性」をその主たる担い手と見なしていたが、それは一方で女性や社会的弱者を歴史から排除することにもつながっている。本シリーズでは、単に歴史の各トピックについて、ジェンダー史の知見を紹介するのみにとどまらず、「ひと」はそもそも「ケアしケアされる存在」である、という認識に立って、世界史の叙述そのものを刷新することを目指している。

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