フォーマット |
CD |
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構成数 |
1 |
国内/輸入 |
輸入 |
パッケージ仕様 |
- |
発売日 |
2024年03月08日 |
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規格品番 |
487146 |
レーベル |
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SKU |
028948701469 |
フィンランドの指揮者クラウス・マケラがロシア・バレエ団をテーマにしたパリ管弦楽団とのアルバムの完結編をデッカよりリリースします。ストラヴィンスキーのバレエ音楽のシリーズで前作は『火の鳥』と『春の祭典』、そして今回『ペトルーシュカ』を録音しました。ドビュッシーの『遊戯』と『牧神の午後への前奏曲』が併録されています。前作は数々の高評価を得て、驚異的な成功を収めています。
マケラは1996年生まれで、12歳からシベリウス・アカデミーでチェロと指揮を学び、若くしてスウェーデン放送交響楽団、ヘルシンキ・フィルハーモニー管弦楽団、ライプツィヒ放送交響楽団など、世界の一流オーケストラと共演し、高い評価を得ています。2020年からオスロ・フィルハーモニー管弦楽団の首席指揮者、2021年からパリ管弦楽団の音楽監督を務め、世界的注目を集めています。
「真に特別な何かがここにあった。それはそれぞれの音を生き生きとイメージすることを楽しむ一人の指揮者だった」――『タイムズ』紙
「そのヴィルトゥオジティ、確信、喚起する力によるパリ管弦楽団と指揮者クラウス・マケラの演奏には疑問の余地がない……堂々としたリズムの正確さ、華やかさ、ユーモアがペトルーシュカに翼を与えた」――『レゼコー』紙
「パリ管弦楽団とその指揮者はその夕べの真の英雄だ。この精度の高い悪魔のようなペトルーシュカは……非常に魅力的なクラウス・マケラの生き生きとした指揮のもと、時代の奥深くから出てくる堂々とした力で、水よりももっと本質的な渇きでその空間を満たしていた」――『ル・モンド』紙
「夜の間ずっと、ストラヴィンスキーの絶対的才能に魔法をかけられ、表現されたイメージとライヴ・サウンドとの間の対比に魅了される。マケラの指揮はこれまで以上に自由で柔軟で、この驚くべき指揮者とかつてなかったほど密接になったオーケストラとの間にある信頼関係を証明している」――『ル・フィガロ』紙
ユニバーサル・ミュージック/IMS
構成数 | 1枚
1-15) ストラヴィンスキー:バレエ『ペトルーシュカ』
(第1曲:謝肉祭の市―群集―見世物師の芸/第2曲:ロシアの踊り/第3曲:ペトルーシュカの部屋
第4曲:ムーア人の部屋―バレリーナの踊り/第5曲:ワルツ(バレリーナとムーア人の踊り)/第6曲:謝肉祭の市(夕景)
第7曲:乳母の踊り/第8曲:熊を連れた農夫の踊り/第9曲:行商人とジプシー娘たち
第10曲:馭者と馬丁たちの踊り/第11曲:仮装した人々/第12曲:格闘
第13曲:ペトルーシュカの死/第14曲:警官と人形使い/第15曲:ペトルーシュカの幽霊)
ドビュッシー:
16) バレエ『遊戯』
17) 牧神の午後への前奏曲
【演奏】
クラウス・マケラ(指揮)
パリ管弦楽団
【録音】
2023年9月、12月 フィルハーモニー・ド・パリ
-
1.[CD]
見事な各声部の描き分け、リズムの切れ味、鮮やかな場面転換、煌めく音色、どこを取っても本当に素晴らしいペトルーシュカでした。春の祭典、火の鳥を聴いた時の印象と被りますが、オーソドックスな全体的な解釈の中にしっかりと個性的な音楽的センスを刻み込んだ演奏で、その個性的な音楽的センスは前作以上に強く感じます。フレージングの自在さが本当に痛快です。パリ管も前作以上に自在で素晴らしいの一言に尽きます。特に細部にちりばめられたソリスティックな部分での自在さと強い表現力が、ペトルーシュカという作品をより一層分かりやすく、魅力的なものにしてくれています。使用楽器はもちろん一昔前の伝統的なフランス式のものではないと思うのですが、出てくるサウンドは確かにフランスの伝統的なサウンドの先にあるもので、いやむしろ、60年代くらいの伝統的でメローなサウンドに近づいている(戻っている)ような感じすらあります。ベルリンやウィーンの音色がインターナショナル化してきている(個人的にはウィーンはまだ伝統的なウィーンの音色を保てていると思っているのですが)と嘆かれる中で、このパリ管のフランスならではの明るく輝かしく、そしてメローなサウンドは本当に貴重だと思います(ソロ、トゥッティともに決め所での爆発的で自在な表現力も)。表現の方向性がやりたい放題でちぐはぐにはならず、完璧に統一された中での自在さであるところを見ると、これはオケの力だけではなく、マケラの素晴らしいリードがあってのおかげかと思います。それはもちろんペトルーシュカ!そしてもしかするとそれ以上かもしれない遊戯や牧神の午後への前奏曲に顕著に感じられます(特に表現においては本当に難しい、牧神の午後への前奏曲!)。録音も前作同様、文句のつけようがない仕上がりで、美しい残響を伴いながら、生々しい各楽器の美しい音色を堪能できます。前作同様、皆様に心からお勧めです。
2022年の来日公演を聞いて感じたのだが、マケラが指揮するとパリ管弦楽団が驚くほど活気付く。これまでの上手いのだけれど必要以上にピッチやらバランスやら正確さやらにこだわるインテリ集団というイメージを一新する生々しい演奏をするようになった。
弦楽器セクションの表現の幅が大きくなった。恐れずにゴリゴリと弾くようになった。よく鳴るようになった。霞のような音も出すようになり、雄弁なピアニシモも手に入れた。その必然として、管楽器群が大胆な表現をするようになった。自由自在に吹きまくる様子の何と痛快なことか。マケラの演奏を「爆音」とか「やりたい放題」などと揶揄する人もいるようだが、それで何が悪い? こんなに面白くいのに。
この指揮者がレコード産業の冬の時代に登場してしまったのが残念。1960、1970年代だったならば、2ヶ月に1回くらいのペースでこの人の新譜を楽しめただろうに。当時のメータ、アバド、小澤征爾がそうであったように。これ程の才能なのに、年に1回新譜が出ればいい方、という現状が悲しい。
先にリリースされた「春の祭典/火の鳥」も好演だったが、この「ペトルーシュカ」はさらに素晴らしい演奏だ。「ペトルーシュカ」は今はもう演奏様式が確立されているので誰が演奏してもあまり変わり映えしない演奏になりがちだが、マケラの思い切った演奏はなかなか痛快で面白く聴けた。とても生き生きとした演奏で好感が持てる。
最後ペトルーシュカが死に警官が駆け付けペトルーシュカの亡霊が出るあたり、通常よりあっさりとしたユーモラスな表現で肩透かしを食ったような印象が初めはあったが、考えてみれば人間ではなく所詮人形だ。登場人物のカリカチュア的な扱い。そんな解釈も面白い。
マケラの指揮に加えてパリ管のフルートやオーボエ、弦楽器の冴え冴えとした音色が聴いていて快感だ。 ドビュッシーの「遊戯」と「牧神」にはさらにその音色が生きている。「牧神」の後半の盛り上がりなどやるせなくていつまでも余韻が残る。 パリ管は今もフランスを代表するオーケストラだ。パリ音楽院管時代のようなフランスの音色を聴かせてくれるのもうれしい。
録音もサル・ワグラムではなくパリのフィルハーモニーホールとのことだが、優秀な録音で全く不足を感じない。
「春の祭典/火の鳥」から1年後の録音だけにマケラとパリ管とがしっくり馴染んでよい練れ具合になっている。 好演です。皆様にお勧めします!
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