内に秘めたインスピレーションと独自の美を透徹させたオリヴィア・ベッリの新作。
イタリアのピアニスト/コンポーザー、オリヴィア・ベッリによる、XXIM レコード(トゥエンティワンエム・レコード) からの2枚目のフルアルバム《インテルムンディア》が登場します。
オリヴィア・ベッリは、2021年4月、ソニーミュージックの新レーベルXXIM レコードとの独占契約を発表し、デビューアルバム「ソル・ノーヴォ」からの新曲「ヴィジョンズ・トゥ・コメ」をリリース。以降、「ウィンター・ヴァリエーションズ」、「ソムニオ・ノーヴォ」ではヒュガー、エド・カールセン、スロウ・ミードウとコラボレーションし、さらに「ソヌス・ノクティス」や「オブ・タイム - バッハ変奏曲」で歴史上の偉大な音楽家たちを研究してきました。これまでアーティスト、ピアニストとして音楽の広がりを示してきた彼女が、今回は内に秘めたインスピレーションと独自の美を透徹させた作品をリリースします。
「誰しも自分にとって一番大切な場所があります。その場所を今こそ見つけるのです。」(オリヴィア・ベッリ)
ベッリは自然界との深い繋がりを創作の源泉としてきましたが、最新作では物質世界の向こう側へ眼差しを向け、自らが「事物から解放され、己と魂だけになれる」と述べるように、スピリチュアルな世界との接近を試みます。そうした理想の場所をイメージして、イタリア中部マルケ州の自宅に程近い8つの場所をフィールドレコーディングのために訪れます。そして自宅のスタジオに持ち帰り書き下ろされたこれらの作品では、それぞれの場所と心象風景が一体化し、言葉では言い表せない情景を音楽によって見事に表現しています。
アルバムの構成にも趣向が凝らされています。収録された8曲を「オクトエコス」あるいは「八調」と呼ばれる中世の音階になぞらえ、「闇から光へと進むように、物質的な生活の重みから精神的な至福と完全性へ至る道」だと例えています。また、収録順の通りに各地を巡ることができ、間に挟まれる「呼吸」は道中の休息を意味しています。
旅立ちを飾る「魂 I」から終着点の「シビル」まで、アルバム全体を通して主調と平行調の美しいアルペジオが魅力的です。出口のない洞窟を彷徨う「琥珀の迷路」のトッカータ、切立つ峰の頂に立つ「シビル」の軽快なメロディでは、煌びやかなグランドピアノの音色が引き立つ一方、「呼吸」ではアップライトピアノを用い、フェルトで丸みを帯びた音色や残響から生まれるアンビエンスが特徴的です。収録はAuro-3Dなど最先端の音響技術で知られたベルギーのギャラクシー・スタジオ。U2、コールドプレイ、ピーター・ガブリエル、ブラーなどの作曲家/編曲家としても知られるジョン・メトカーフ(ヴィオラ)をはじめ、ルイザ・フラー(ヴァイオリン)、クリス・ウォーシー(チェロ)のアンサンブルが抒情を誘います。
(1/2)
ソニー・ミュージック
発売・販売元 提供資料(2024/03/15)
収録曲とベッリが訪ねた8カ所は以下:
「生命の家」ペーザロにある古代のユダヤ人墓地。ベツ・ハ・ハイムはヘブライ語で「生命の家」の意。
「ヴァラディエール」マルケ州フラサッシ洞窟の入口にある神殿。
「ディオメデア」アドリア海トレミーティ諸島。ギリシャの英雄ディオメデスが海に三つの石を投げ入れたことによって生まれたという伝説の島。
「ミランド」レカナーティにあるイタリアの詩人ジャコモ・レオパルディが名作「無限」を着想したという丘。
「ピアン・ペルドゥト」カステッルッチョの村があった台地を囲む三つの谷のうちの一つ。
「琥珀の迷路」オージモのレ・グロッテ・デル・カンティノーネの洞窟。
「修道士」ヴェナロッタにあるサン・フランチェスコ修道院。
「シビル」アペニン山脈シビル山。伝説によれば、アペニンのシビルと呼ばれる予言者の住まう洞窟がある。
【XXIMレコード】(トゥエンティワンエム・レコード) 2021年1月ベルリンでソニー・クラシカルのペア・ハウバーとアレクサンダー・ブーアによって設立。革新と進歩を掲げたインストゥルメンタル音楽専門のレーベル。ネオクラシカル、ポストロック、エレクトロ、アンビエントなどを中心に手掛ける。オリヴィア・ベッリ、エイディス・イヴェンソン、アレクサンドラ・ストレリスキら世界中から集まった新世代のアーティストたちが名を連ねている。
(2/2)
ソニー・ミュージック
発売・販売元 提供資料(2024/03/15)