セイクリッド・ボーンズ復帰作となった前作が高い評価を博したシンセ・ポップ/ダーク・ウェイヴの若き女帝、ゾラ・ジーザス。サンO)))等のプロデューサーとして知られるランドール・ダンと、伝説のドラマー、マット・チェンバレン(フィオナ・アップル、ボブ・ディラン、デヴィッド・ボウイ)と共に作り上げた5年振り6枚目のアルバム『アルコーン』、リリース。
Zola Jesusは2022年5月20日にSacred Bonesから6枚目のアルバム『Arkhon』をリリースする。2009年からZola Jesusとして作品を発表しているシンガー/ソングライター/プロデューサーのNika Roza Danilovaは、現実を切り裂く声を持ち、それは、習慣を突き破り、経験という生々しい神経に到達する。これまでのアルバムでDanilovaは、Zola Jesusのサウンドとルックスの全てを作り上げ、オトゥールとしての役割を決定的に担っていた。しかし、「コントロール欲は自らを芸術から締め出す」ということに気づき、創作できないフラストレーションに耐えられなくなったDanilovaは、今回、助けを求めた。デモは、Sunn O)))やJohann Johannssonの映画『Mandy』の音楽で知られるプロデューサー、Randall Dunnに送られた。また、Fiona Apple、Bob Dylan、David Bowieのアルバムに参加するドラマー/パーカッショニスト、Matt Chamberlainとのコラボレーションもスタートした。Danilovaは創作の過程で、「未知」との関係を築くようになった。『Arkhon』では、その全体を保持しようとするのではなく、他者と作品を作るという直接的な経験に焦点を当て、無意識のうちに自発的な遊びの瞬間を持つようになった。アルバムのタイトルは、古代ギリシャ語で「力」や「支配者」を意味するが、グノーシス主義の中でも、それは特定の価値観を持つ。「グノーシス主義では『Arkhon』を欠陥のある神によって行使される力、と考える。彼らは、人類を汚し、変質させ、調和のとれた自己を見出させる代わりに、堕落させ続ける。私たちは今、『Arkhon』な時代に生きていると感じる。これらのネガティブな影響は、私たち皆に非常に重くのしかかっている。それをタイトルにすることには力が存在する」とDanilovaは語る。
発売・販売元 提供資料(2024/01/16)
セイクリッド・ボーンズ復帰作となった前作が高い評価を博したシンセ・ポップ/ダーク・ウェイヴの若き女帝、ゾラ・ジーザス。サンO)))等のプロデューサーとして知られるランドール・ダンと、伝説のドラマー、マット・チェンバレン(フィオナ・アップル、ボブ・ディラン、デヴィッド・ボウイ)と共に作り上げた枚目のアルバム。 (C)RS
JMD(2024/01/16)
ゴスやインダストリアルの要素が濃いダークなエレポップ・サウンドで人気を得たゾラ・ジーザスのニュー・アルバムは、80年代のポスト・パンクを想起させる音が目立つ。呪術的なヴォーカルが映える"The Fall"は『Tinderbox』(86年)期のスージー・アンド・ザ・バンシーズ的な音を鳴り響かせ、作品全体としてもデッド・カン・ダンスやコクトー・ツインズの匂いを嗅ぎ取れる瞬間が多い。
bounce (C)近藤真弥
タワーレコード(vol.462(2022年5月25日発行号)掲載)