オランダ生まれのブラジル人シンガー・ソングライター/ギタリスト=ジャスミン・ゴドイ、待望の新作!ハイレベルな"ミナス新世代"音楽シーンと、ベッカ・スティーヴンス、ハイエイタス・カイヨーテといった現代ジャズの流れが合流。進化を続けるミナス新世代に"新たな響き"をもたらす大傑作。 (C)RS
JMD(2024/01/10)
オランダ生まれのブラジル人シンガー・ソングライター/ギタリスト=ジャスミン・ゴドイ、待望の新作!ハイレベルな「ミナス新世代」音楽シーンと、ベッカ・スティーヴンス、ハイエイタス・カイヨーテといった現代ジャズの流れが合流。進化を続けるミナス新世代に「新たな響き」をもたらす大傑作。
2022年、アントニオ・ロウレイロとともに来日したハファエル・マルチニが、今イチオシのアーティストとして真っ先に名前を挙げたのが、このジャスミン・ゴドイだ。オランダのロッテルダム生まれ、11歳の頃から英語とポルトガル語で作曲をはじめ、17歳でユトレヒトの音楽大学を卒業。ソフトな歌声に寄り添う巧みなギター、それらを支える力強いリズムと多彩なハーモニーを備え、決して繰り返されることのない風景を描くシンガー・ソングライターだ。
そんなゴドイが、多大なインスパイア源であるミナスのミュージシャンたちとよりダイレクトに繋がるため、自らのルーツであるブラジルへと移住。ウアクチからムーンズのメンバーまで新旧ミナスのミュージシャン達、さらにはレオナルド・マルケスをプロデューサー録音エンジニアに迎え制作したのが、本作『Show Me the Way』だ。
自身の成長をはじめ、サンティアゴ巡礼、スピリチュアルな事柄にまで及ぶ、非常に個人的な記録でもあるという本作。音楽的には地元ミナスのミルトン・ナシメントやロー・ボルジェスはもちろん、カエターノ・ヴェローゾやジルベルト・ジルといったブラジルのレジェンド、スティーヴィー・ワンダー、エラ・フィッツジェラルド、ジョニ・ミッチェル、パット・メセニー、さらにはハイエイタス・カイヨーテ、ベッカ・スティーヴンス、ジェイコブ・コリアーといった現代のアーティストにまで影響を受けているのだという。結果として、ミナス音楽の特徴である「声の魅力」を、さらに力強くアップデートすることに成功。進化を続けるミナス新世代において、今後もキーパーソンとなりそうな特異な存在感を発揮する一枚に仕上がっている。
発売・販売元 提供資料(2023/12/29)
若くして約15年という作曲キャリアの中、様々な出来事を経験しながら自身の音楽を模索し続けたジャスミンが辿り着いたのは自身のルーツであるミナスの音楽。歌、ギター双方で自己を表現できる彼女の卓越したスキルと芸術性からは公言するようにパット・メセニー、ハイエイタス・カイヨーテ、初期のベッカ・スティーヴンス辺りが感じられ新作を発表したばかりのロージ-・フレイタ-・テイラーとも高い親和性あり。耳に残る美しいメロディーと心地よさ、新旧ミナスの精鋭がバックを固めた意外性ある展開が同居した本作は間違いなく今年の年間ベスト・ブラジル作。ハファエル・マルチニ先生もイチオシなのだ。
intoxicate (C)小畑雄巨
タワーレコード(vol.169(2024年4月20日発行号)掲載)