〈河内音頭四天王〉の一人:初代 井筒屋小石丸による貴重音源!
民謡クルセイダーズ、中西レモン、OKI DUB INU BAND、マレウレウ、元ちとせ、里アンナ…。日本、アイヌ、奄美の伝統音楽を継承する優れたアーティストたちが大活躍している昨今。幸いなことに、日本そして世界の音楽ファンの間でも、日本のルーツ・ミュージックに触れる機会が増大、再発見/再評価の流れが生じています。
米国の名門レーベル:スミソニアン・フォークウェイズの前身であるフォークウェイズ・レコード、そしてスミソニアン傘下ユネスコ・コレクション・オヴ・トラディショナル・ミュージックは、膨大な数の世界の伝統音楽コレクションを擁しており、中には日本の伝統音楽を取り上げた作品も多数存在しています。そこで今回より、日本の伝統音楽のコレクションの中から優れた作品を厳選し、順を追ってご紹介することといたしました。今回その第一弾としてご紹介するのは河内音頭の作品。演じるのは河内音頭の名手;初代 井筒屋小石丸です。
河内音頭(かわちおんど)は大阪府下北~中河内地域発祥の盆踊り歌。江戸期に生駒山沿いの地域(北河内交野地区、中河内八尾、東大阪市)周辺、および南河内で歌われていた土着の音頭、民謡、浄瑠璃、祭文などの庶民の芸能、そして仏教の声明が時間をかけて融合されて行き、改良が重ねられた上で成立したものと伝えられています。
大正中期には平野節の初音家太三郎(初音家初代宗家)が登場し、それまで唄われてきた河内音頭を大幅にアレンジ。これによって現在に繋がる節回しやお囃子が誕生しました。このスタイルの河内音頭が寄席小屋で興行として演じられるようになると、江州音頭や浪曲などの諸芸との融合が進み、河内音頭はさらに発展していきます。しかし昭和に入ると社会情勢不安、テレビの台頭などの影響により、自治会的地域共同体の減少、寄席の閉鎖が進み、河内音頭は衰退していきます。しかしその苦境を乗り越え、昭和61年には鉄砲光三郎による『鉄砲節河内音頭シリーズ』が累計出荷数100万枚を超える大ヒットを記録し、91年バブル末期には河内家菊水丸の「菊水丸のカーキン音頭」がTVCMに起用されるなどし、河内音頭の知名度は全国的なものへと変化していきます。
今回ご紹介するのは〈河内音頭四天王〉の一人:初代 井筒屋小石丸(1932-92)晩年の名演。1991年、フランス出身の音楽研究家/プロデューサー:エマニュエル・ルベがドイツのラジオ放送の為に録音した一枚です。収録は「河内百人切り」「唄入観音経」「仏供養地蔵和讃」。太鼓、三味線の演奏と共に、小石丸得意のレパートリが70分に渡り完全収録されています。〈河内音頭四天王の一人〉と評される名手ですが、市販されている単独音楽ソフトは存在しない模様。よって、本作は極めて貴重な作品であると言えます。
発売・販売元 提供資料(2023/12/28)