フォーマット |
CD |
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構成数 |
4 |
国内/輸入 |
国内 |
パッケージ仕様 |
- |
発売日 |
2023年12月30日 |
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規格品番 |
TBRCD0151 |
レーベル |
|
SKU |
4560250648514 |
京都大学交響楽団との歴史的名演集1964-1971,4枚組!
晩年の近衞秀麿が密接な関係を築き上げたのが京都大学交響楽団。近衞は合宿にも参加し、長期間の練習で熱く指導した。時として学生を鼓舞し、叱咤し、激励して秘中の秘とも言える音楽を伝授した。ブラームスやモーツァルトの壮麗、豪快。ワーグナー、マーラー、リヒャルト・シュトラウスの心に染み入るしみじみさ。ロマン派直系の音楽家として大胆な表情付けで聞き手に迫るシューマン、ヨゼフ・シュトラウス。ベートーヴェンの格調。近衞がフルトヴェングラーに比肩する偉大な指揮者であることが証明されている。録音がほとんどモノラルなのは残念ながら鑑賞に不足はない。64ページに及ぶブックレットには、貴重な写真、当時のメンバーの証言を含めた菅野冬樹氏書下ろしの近衞へのオマージュ、金子建志氏が近衞版改訂の秘密に迫った分析を掲載した永久保存盤。
<近衞秀麿>
近衞秀麿(1898~1973)は、五摂家筆頭の近衞家第29代当主であり、貴族院議長、学習院院長を歴任した政治家、近衞篤麿の二男として1898年(明治31)11月18日、東京に生まれる。7歳年上の兄(長男)は、日本の首相を三度務めた近衛文麿である。わが国のオーケストラの父ともいわれる巨匠。1923年からヨーロッパに留学。エーリヒ・クライバー、マックス・フォン・シリングス、ゲオルグ・シューマンらに指揮を師事。パリではダンディに作曲を学ぶ。後にベートーヴェンを代表格に多くの古典作品の改訂作業を行い、その偉業は「近衞版」として今なお研究の対象となっている。帰国後、日本交響楽協会を創立。のち改組して新交響楽団(現NHK交響楽団)を10年間主宰する。海外での活動も幅広く、ヨーロッパではベルリンフィルを始めとする90余のオーケストラを指揮。1937年にはアメリカでフィラデルフィア管、NBC交響楽団を指揮。1947年東宝交響楽団(現東響)、また近衛管弦楽団(ABC響の前身)を組織し、1960年にABC響とともにヨーロッパ演奏旅行を行なう。その後は日本フィル、読売日響等、各オーケストラに客演して死の直前まで指揮活動を続けた。愛称は「おやかた」でありこれは「親方」ではなく「お館」が転じたものであり、その芸風と風格が偲ばれる。日本芸術院会員。
<京都大学交響楽団>
1916年に創立され、100年以上の輝かしい歴史を持つ学生オーケストラである。設立時には、関西唯一の交響楽団として関西音楽界に大きな貢献をした。第2次世界大戦中、阪神大震災直後などの混乱した時期においてさえも年2回の定期公演を実施してきていたが、2020年新型コロナウイルス流行により、2年にわたって公演が中止された。エマヌエル・メッテル、近衞秀麿、朝比奈隆、山田一雄、佐渡裕、井上道義、尾高忠明等、世界的に活躍する指揮者を客演指揮にお招きし発展を遂げてきている。年2回の定期演奏会のほか、全国にわたる演奏旅行等、多彩な活動を行なっている。曲目もアマチュアには難曲といわれるものをレパートリーとして多くもっており、学生オーケストラとして全国的にも高水準を誇っている。
東武商事株式会社
構成数 | 4枚
合計収録時間 | 04:59:41
「近衞秀麿 京都大学交響楽団との歴史的名演集1964-1971」
*楽譜はすべて近衞秀麿改訂版使用
CD1 第96回定期演奏会
(1)リスト:交響詩「前奏曲」(1964年12月21日大阪公演 大阪サンケイホール)
(2)ベートーヴェン:交響曲第2番(ステレオ収録)
(3)ベートーヴェン:「レオノーレ」序曲第3番(ステレオ収録)※
(4)ヨゼフ・シュトラウス:ポルカ「村の鍛冶屋」(ステレオ収録)
((2)-(4) 1964年12月16日京都公演 京都会館)
(6)(ボーナストラック)ベートーヴェン:「レオノーレ」序曲第3番
(1964年12月21日大阪公演 大阪サンケイホール)
※京都公演の「レオノーレ」がステレオ感不安定のためにボーナストラックとして大阪公演の演奏を収録しております。
CD2 第104回定期演奏会(1968年12月9日大阪公演 大阪厚生年金会館中ホール)
(1)シューマン:交響曲第3番「ライン」
(2)ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第3番(ピアノ:霧生トシ子)
CD3 第108回定期演奏会(1970年12月21日大阪公演 大阪厚生年金会館大ホール)
(1)モーツァルト:交響曲第41番「ジュピター」/
(2)リヒャルト・シュトラウス:管楽セレナード/(3)グリーグ:二つの悲しい旋律/
(4)マーラー:さすらふ若人の歌(メゾ・ソプラノ:市来崎のり子)
(5)ワーグナー:歌劇「タンホイザー」序曲
CD4 第109回定期演奏会(1971年6月28日大阪公演 大阪厚生年金会館中ホール)
(1)グリンカ:歌劇「ルスランとリュドミラ」序曲/(2)ドビュッシー:「小組曲」
(3)ブラームス:交響曲第1番
【演奏】
近衞秀麿(指揮)京都大学交響楽団
協力:近衞音楽研究所
原盤:PROMINENT CLASSICS
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1.[CD]
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カスタマーズボイス投稿日:2024/01/07功を成し遂げた人が若い人たちを鼓舞する。学生たちもそれに応え渾身の演奏をする。文化の伝承の本当に良い実例を見た思いです。1枚目などほころびいっぱいで始まりますが、シンフォニー終楽章やレオノーレ序曲などどんどん熱を帯びてきて、本当に「熱演」という言葉にふさわしいパフォーマンスでした。感動を与えてくれて感謝です。
投稿日:2023/12/22京大オーケストラの「親方」
京都・東大路通を北上し、熊野神社前 (現在は「東大路丸太町」などという、味気ない名前になっている) を過ぎ、「近衛通」交差点を過ぎると、(かつては)「京大交響楽団」と大きく書かれた看板が掲げられた、古めかしい木造平家建てが目に入った。
京都のオーケストラ史を一人で背負ってきたかのようなこの建物は、実は当時他の大学オーケストラ・メンバー羨望の的だったのだ。1960年代の終り頃、私はオケ仲間と共にこの京大オケBOXへの潜入を試みたことがある。湿気の多い草深い道を踏み分け入り口に辿り着いた時、中から得も言われぬ美しいメロデーが流れ出て来た。見ると、弦楽器奏者がドヴォルザークの「アメリカ」第2楽章を練習しているところだった。
「うまいッ、上手すぎる! 」
そう思った時、メムバーの前に背丈が180センチもあろうかという老人がいることに気がついた。
それが近衛秀麿氏・・・「親方」だった。
当時は私たち下っ端の若者でも、朝比奈氏を「オッサン」、近衛氏を「親方」と呼んでいた。
「アメリカ」は弦楽四重奏だから通常指揮はいらないのだが、親方はゆったりと右手を動かしていた。
その動きには、ほとんどリズムの「点」が感じられなかった。
親方の顔は、夢見るように彷徨っていた。
私は、生まれて初めて「音楽を生み出すための指揮」に巡り会ったような気がした。
BOXの中には戦前のものと思われる古めかしいポスターが所狭しと貼られ、長い長い歴史の重みを放っていた。
後日、親方指揮する京大オケの定期演奏会を聴くため、私はオケ仲間と京都会館第一ホールに出かけた。その時のプログラムでよく覚えているのは、ブラームスのヴァイオリン・コンツェルト (独奏/外山滋)、それにモーツァルトの「ジュピター」だ。
クラリネットの入った近衛版の「ジュピター」は、とても暖かい響きだった。
親方が京大オケを振った1970年前後の録音がリリースされるという。名門とはいえアマチュアの演奏がこのようにまとまって出るというのは、それなりのニーズがあるからだろう。
今日では絶対聴くことが出来ない親方の「リズムの呪縛から解放された独自の世界」を体験できるのでは、と今から期待している。
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