ダグ・マーシュ率いるインディ・ロックのレジェンド、ビルト・トゥ・スピルがサブ・ポップと契約しリリースした7年振りのアルバム。
2022年9月9日、Sub PopよりBuilt to Spillのニュー・アルバム『When the Wind Forgets Your Name』がリリースされる。当作は2015年の『Untethered Moon』以来となる作品で、アルバムのプロデュースはDoug Martsch。ミックスはMartsch、Le Almeida、Joao Casaes、Josh Lewisがおこない、マスタリングはMell Dettmerが担当。カヴァー・アートは、コミック・アーティストのAlex Grahamが手掛けた。「10代の頃からSub Popから作品をリリースしたかったので、とても興奮している。彼らが契約した初めての50代のアーティストは僕だと思う」とMartschは語る。『When the Wind Forgets Your Name』は、Built to Spillの世界を新しく刺激的な方法で拡大し続けている。2018年、Martschはブラジルのローファイ・パンク・アーティスト/プロデューサー、Le Almeidaと、サイケデリック・ジャズ・ロックバンド、Oruaの長年のコラボレーター、Joao Casaesと合流。ブラジルでのライヴの際、新たなバックバンドが必要となり、彼らに参加を依頼した。ブラジルの日程は上手くいき、2019年も一緒にプレイを続け、アメリカやヨーロッパをツアーすることも決定。サウンドチェックの間、二人はMartschが書いた新曲を学び、ツアーが終わると、ボイシにあるMartschのリハーサル・スペースで、ベースとドラムのトラックをレコーディング。二人の帰国後、Martschはひとりでギターとヴォーカルのオーヴァーダビングを開始した。当初、3人は2020年後半にブラジルかアメリカのどこかで一緒にアルバムをミックスする予定だったが、パンデミックの影響で直接再会することはできなかった。しかし、トラックを送り合うことはできたので、ミキシングのプロセスでの協力は可能となった。こうして出来上がったのが『When the Wind Forgets Your Name』である。その後、AlmeidaとCasaesはOru□での活動に戻り、MartschはドラムにPrism BitchのTeresa Esguerra、ベースにBlood LemonのMelanie Radfordを迎え、バンドのラインナップを一新した。尚、9月に、Built to SpillとOru□は一緒にライブを行う予定である。
発売・販売元 提供資料(2023/12/13)
ダグ・マーシュ率いるインディ・ロックのレジェンド、ビルト・トゥ・スピルがサブ・ポップと契約しリリースした7年振りのアルバム。 (C)RS
JMD(2023/12/13)
憧れだったというサブ・ポップからのリリースとなる9作目。バンドの中心メンバー、ダグ・マーシュがブラジルのサイケデリック・バンド、オルアンのメンバーとレコーディングしたという話題はさておき、オルタナとルーツ・ロックの折衷を美しいメロディーと共に奏でたビルト・トゥ・スピル節は、結成から30年を経て、さらに円熟。日本では知る人ぞ知る存在だが、ダイナソーJrとペイヴメントが好きならぜひ!
bounce (C)山口智男
タワーレコード(vol.466(2022年9月25日発行号)掲載)