ほぼ全曲をポールとリンダが共作した73年の名盤が50周年記念エディションでリリース。ヒット規模やチャート順位の観点でも、表題曲や"Jet"といったシングルの人気という意味でも、ウイングス時代のみならずポール個人のキャリアにおける代表作のひとつと言って差し支えないだろう。過去にもデラックス版は出ていたが、今回の目玉はオーケストラなどのパートがオーヴァーダブされる前の〈アンダーダブド・ミックス〉初収録。本編のDisc-1はUS盤と同じく"Helen Wheels"を収めた10曲構成で、同曲を除く全9曲がアンダーダブド状態でDisc-2に収まっている。これは長年のリスナーにも新鮮に響くはず!
bounce (C)狛犬
vol.482(2024年1月25日発行号)掲載(2024/01/25)
ポール・マッカートニー&ウイングスの代表作『バンド・オン・ザ・ラン』50周年記念エディション。未発表の"アンダーダブド"・ミックスを初収録。"アンダーダブド"・ミックスでは、オーケストラなどの追加パートが入っていない状態で『バンド・オン・ザ・ラン』に収められた9の名曲を楽しむことができる。これまで未発表となっていたこのラフ・ミックスは1973年10月14日、ジェフ・エメリックがAIRスタジオのピーター・スウェッテナムの力を借りて製作したものだ。 (C)RS
JMD(2023/12/09)
ポール・マッカートニー&ウイングスの代表作『バンド・オン・ザ・ラン』
50周年記念エディション。未発表の"アンダーダブド"・ミックスを初収録。
米国オリジナル盤と同じ曲目のアルバム本編と"アンダーダブド"・ミックスをCD2に収録。リンダ・マッカートニー撮影のポラロイド写真を使用したポスターが、両面印刷/折り畳み式で付属。
この"アンダーダブド"・ミックスについてポール・マッカートニーは以下のように説明している。
「これは、いままで誰も聴いたことがないような『バンド・オン・ザ・ラン』だ。曲を作って、追加のギターなどのパートを足すことを"オーヴァーダブ"と言う。このヴァージョンは"アンダーダブド"、つまりその逆の状態のものなんだよ」。
"アンダーダブド"・ミックスでは、オーケストラなどの追加パートが入っていない状態で『バンド・オン・ザ・ラン』に収められた9の名曲を楽しむことができる。これまで未発表となっていたこのラフ・ミックスは1973年10月14日、ジェフ・エメリックがAIRスタジオのピーター・スウェッテナムの力を借りて製作したものだ。下方に記載の通り、曲順はこれまでの既発版とは異なるが、これはMPLの倉庫で発見されたオリジナル・アナログ・テープの曲順に準拠している。
ヒット・チャートの首位に輝き、グラミー賞を複数の部門で受賞、そして発表後、数十年に亘って"史上最高のアルバム・ランキング"の常連であり続ける『バンド・オン・ザ・ラン』 ―― この大ヒット・アルバムのオリジナル盤がリリースされたのは1973年12月のことだった。不朽の表題曲「バンド・オン・ザ・ラン」、世界的ヒットを記録した「ジェット」、哀愁漂う「ブルーバード」、ライヴの定番曲として愛され続けている「レット・ミー・ロール・イット」、サウンドの変化が面白い「ピカソの遺言] 」、作品のクライマックスを彩る「1985年」といった楽曲が収録された『バンド・オン・ザ・ラン』は、間違いなくウイングス史上もっとも大きな成功と賞賛を得た作品といえよう。
<日本盤のみ>
歌詞対訳付
SHM-CD仕様
発売・販売元 提供資料(2023/12/07)