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親切で世界を救えるか ぼんやり者のケア・カルチャー入門

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フォーマット 書籍
発売日 2023年12月14日
国内/輸入 国内
出版社太田出版
構成数 1
パッケージ仕様 -
SKU 9784778319021
ページ数 249P
判型 B6

構成数 : 1枚

はじめに

第1章 ケアの復権
『鬼滅の刃』にみるケアの倫理/ケアの価値を見直す 胡蝶しのぶと『ビルド・ア・ガール』/学校道徳と「家庭の天使」から遠くはなれて/「ケア」と「面白」は和解せよ 九〇年代的冷笑と現代の「ケアする」ツッコミ/学生運動の挫折と冷笑主義 母校の高校紛争体験記を読む

第2章 暗がりから見つめるケア
子どもの言葉を聞き続けるということ 映画『カモンカモン』の「暗がり」/「人間」を疎外するシステムで、包摂される人々/『コンビニ人間』『ウ・ヨンウ弁護士は天才肌』/読む女、手を動かす女 「かけ足が波に乗りたるかもしれぬ」『ミシンと金魚』 アニメ版『平家物語』にみるケアとセラピー/ぼんやりプリンセスとケアするヒーローのときめきの魔法 映画『金の国 水の国』とこんまりメソッド

第3章 家父長制に抗うケア
カルトは家庭の顔をする 『母親になって後悔してる』『ミッドサマー』/『教えて?ネコのココロ』から考える猫と家父長制/家父長制の国のハロウィン 暴動からボン・ジョヴィへ/主婦バイトが『アダム・スミスの夕食を作ったのは誰か?』を読んだら/絆ではなく「親切」でつながるには

第4章 ケアの復権
『エルピス』が描く、守るべき者がいる人間の弱さと悪について/親切で世界を救えるか 『すずめの戸締まり』『ローズウォーターさん、あなたに神のお恵みを』/磔にされることなく「親切になろう」と言うために 『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』

あとがきにかえて――こねこのぴっちが家出をした日

  1. 1.[書籍]

なぜ一鬼の頸が斬れない剣士・胡蝶しのぶは子どもたちの人気者になったのか?

『エモい古語辞典』『不道徳お母さん講座』『女の子は本当にピンクが好きなのか』の著者、注目の新作。

『鬼滅の刃』から『ウ・ヨンウ弁護士は天才肌』『すずめの戸締まり』『ミッドサマー』『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』まで
――現代のポップカルチャーを支えるキーワードは、「ケア」。

流行りの「ケア」ってちょっと難しそう……?
でも、私たち大人だって、人に優しく、思いやって生きていきたい。

ケアする人=抑圧的で退屈なお母さん なんて昔の話。
ケアできる人=かっこいい! の時代へ

●愛される「学級委員的」キャラクター、竈門炭治郎と胡蝶しのぶ(アニメ『鬼滅の刃』)
●「経済人」予備軍として扱われる大学生、責任主体とみなされない主婦(『アダム・スミスの夕食を作ったのは誰か?』)
●ヒロインは家父長制にとらわれた退屈なお母さん(映画『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』)
●家父長制の国のハロウィン 暴動からボン・ジョヴィへ(統一教会との関連が取りざたされる「家庭教育支援条例」と岸政彦『断片的なものの社会学』)
●コントロールできない人生とナラティブ・セラピー(アニメ『平家物語』)
●親切≠道徳 絆ではなく親切で繋がるには(映画『すずめの戸締り』)

ネットで話題の連載が待望の書籍化。

作品の情報

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著者: 堀越英美

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