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味つけはせんでええんです

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フォーマット 書籍
発売日 2023年10月
国内/輸入 国内
出版社ミシマ社
構成数 1
パッケージ仕様 -
SKU 9784909394941

構成数 : 1枚

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作品の情報

メイン
アーティスト: 土井善晴

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手料理への構えや葛藤が消えて、サッと料理が出来るようになるための、読み応えのある人間洞察の論考集。
著者『一汁一菜でよいという提案』をwebで試読してから興味をもち、予告動画などを視聴。土井氏のお考えはわかるが、本著の書名も、「またこんな真に受けてはいけない事を仰っている」と思いながら読み始めた。手料理の復興を主眼にしているのであって、外食や中食へ依存度が高い実情と潮流を食い止めて、家庭料理の苦手意識の壁を取り払うため。
やはり、土井氏の提唱は正鵠を射るもの。
結婚して息子を出産後、体力不足に悩んだ私には、特に料理は重労働。鍋の出し入れが重く、下茹での水を入れた鍋は特に重く、葉野菜を洗うためのボウルの水替えは重く、体が嫌がる。夕食づくりは、日課に於いて困難な障壁で、ご飯を炊き、具沢山味噌汁を作れば、先ずは良いのだからと思い定めて台所に立った。汁も作れず、米研ぎが辛い時は卵サンドを作った。夕食準備時に、野菜を洗い、包丁とまな板で切るところから始めるのは、体力不足の私には年々難しくなった。主婦歴のある女性料理研究家の有元葉子氏や大原千鶴氏たちが指南するように、野菜を切っておく、茹でておくなど、常に前準備しておかないと、実際は継続して家庭で料理を作ることは難しい。これは、男女問わず、自炊が必要な人は等しく必要な料理のコツ。
私が料理を覚えたと感じたのはリヨン帯同時。友人に前準備を教えてもらってから10数年経っていた。スタッキングが出来る大きめの保存容器を買うことで、格段に冷蔵庫が使いやすくなり、前準備が出来るようになって行った。主に野菜を切って炒め、煮卵を作ることや果物を切っておくことだったが、かなり楽になった。社宅は、ポ―ル・ボキュ―ズの名を冠したLes Halles de Lyon-Paul Bocuseへ徒歩10分と近く、月に2~3 回通った。普段の買い物はBioの店で殆んど買うので、ケ―キと精肉を買うことが多く、折角の機会が勿体なかったと思っているが、一年の帯同では、私の性向では様子見が長くて飛びつけないまま。路面の肉の専門店には屠殺の気配がして入れない、チ―ズも日本人の私には濃厚で受け付けない、パンは固過ぎてブリオッシュばかり食べるなど、フランスで食べられるものが私は少ない。日本のお米と卵と醤油の美味を再確認して帰国した。
現在、和食ばかり作って食べている。
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