1976年、それは「新ジャズ元年」のニューヨークでのロフトジャズが全盛を迎え、その後の不動産価格上昇で停滞する「ロフト」も健在だった。そして地方最大の動きがセントルイスとシカゴだった。メジャーレーベル発売もあったアート・アンサンブル・オブ・シカゴを中心としたシカゴに対し、マイナーな感は否めなかったセントルイス。日本でも一部の賢明なジャズ喫茶店主によって本作を中心としたルーサー・トーマスと、インプロバイザーとして卓抜だったオリヴァー・レイク一派が紹介された。地面を這うようなファンクビートに乗せ咆哮する即興演奏こそジャズのエネルギーのすべてだ。待望のアナログ復刻だ!
intoxicate (C)瀧口譲司

タワーレコード （2023/10/10）

セントルイスの音楽集団BAGによって企画されたライヴ録音作が50周年を記念して初めての再発!

'68年に芸術集団Black Artists Groupを創設したサックス/マルチ奏者Luther Thomasと、メンバーのLester Bowie、Charles Bobo Shaw、J.D. Parran、Joseph Bowieが参加したグループよる73年のライヴ音源。

オウン・レーベルCreative Consciousness Recordsからプライヴェート・プレスとして発表されて以来初のヴァイナル・リイシューとなる本作。A面には20分にわたりLuther Thomasを中心に燃え盛るようなエネルギーを放ち続ける"Funky Donkey"、B面にはスピリチュアルで瞑想的な"Una New York"を収録。70年代末から80年代前半に起きたニューヨークの過激なアンダーグラウンド・ミュージック・シーン「ノー・ウェイヴ」の先駆けといえる、フリージャズとファンクが融合した名演。オリジナルのアートワークとリマスター音源を採用、Howard Mandelによるライナーノーツ付属。

発売・販売元 提供資料 （2023/09/21）