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寺山修司の一九六〇年代 不可分の精神

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フォーマット 書籍
発売日 2020年02月
国内/輸入 国内
出版社白水社
構成数 1
パッケージ仕様 -
SKU 9784560097502
ページ数 554P
判型 B5

構成数 : 1枚

[全体概略]
序章 寺山修司論の現在
一 受容史と従来研究の様相
二 本書について

第I部 壜詰の世界―人物・ダイアローグ・〈私〉
第一章 空っぽのアパート―その生涯
一 土地という指標
二 先行する寺山伝記
三 寺山修司小伝
第二章 ダイアローグ―寺山機関の力学
一 テーマ論の困難―その作家性から
二 方法の深化―評論から対話へ
三 ダイアローグとは何か―『戦後詩』(一九六五年)を中心に
第三章 〈私〉論の形成
一 〈私〉論と寺山受容―先行論たち
二 「独創」への懐疑
コラム1 寺山修司蔵書公開の意義―時代性の検証に向けて
三 虚構と現実
四 記憶あるいは歴史
五 身体
六 〈私〉たちのダイアローグ―自己遡及的批評へ
第四章 ふたりぼっちのわたしに―映画『田園に死す』(一九七四年)を読む
一 ロミイとは誰か
二 挿入短歌十三首で紡ぐ物語
三 映画と短歌の表現論
四 ロミイとともに

第II部 クロスジャンルの道程―映画・ラジオ・テレビメディア
第五章 ラジオを巡るジャンル考
一 放送分野と人文学―NHKアーカイブスでの調査について
二 ラジオドラマの分類
三 ラジオの供する内容と作品のアイデンティティ
コラム2 資料体の設定―ラジオドラマ研究の方法論について
第六章 見出されるジャンル ―テレビドラマ『一匹』(一九六三年)を巡って
一 「夢」と「現実」―二つの『一匹』
二 詩と映画―映画『拳銃よさらば』と鼎談「シナリオと演出」(一九六〇年)
三 シナリオ性の探求―雑誌『シナリオ』における実践
コラム3 『寺山修司の戯曲』(思潮社)について
四 絨毯に播かれた吸殻―歌曲『木の匙』(一九六四年)の幸福
五 テレビとラジオ―『一匹』のテーマ
おわりに

第III部 世代間のダイアローグ
第七章 歴史語り(イストワール)への抵抗
一 次世代からの眼差し―四方田犬彦『ハイスクール1968』(二〇〇四年)における思い出語りの陥穽と効用
二 日本映画史における寺山修司
第八章 誰でもなかったころ―映画におけるオマージュ
一 影響関係とオマージュ
二 篠田正浩との交感
三 メディアの変遷による語り直し―小説、漫画から映画『少年時代』(一九九〇年)へ
四 一九三〇年代生まれの共同体
五 オマージュの要件たち
終章 詩人とその宇宙観―トレーンからの使者
一 横時間と縦空間
二 ボルヘスと寺山
コラム4 出生日と出生地
三 時を亘る詩人


あとがき
年譜1 寺山ラジオ番組年譜
年譜2 単行本全書誌

  1. 1.[書籍]

さまざまな表現活動で多くの人に影響を与えた寺山修司。彼の対話という行動原理が明確に表われる1960年代を軸に論じる。

「去りゆく一切は比喩に過ぎない」
ジャンルを横断した寺山の行動原理とは

さまざまな表現活動で多くの人に影響を与えた寺山修司。彼の対話という行動原理が明確に表われる1960年代を軸に論じる。全著作一覧付。

ダイアローグという手法

1930年代半ばに青森県弘前市で生まれた寺山修司は、短い生涯のあいだに短歌、詩、写真、ボクシング、競馬、映画、演劇、音楽、ラジオ、テレビ、ビデオレターなど、じつにさまざまな表現活動をおこない、同時代を生きる人々に大きな影響を与えた。その寺山作品は現在でも生き続け、新しい世代のファンが誕生している。このような寺山修司については数多くの評論やエッセイが書かれているが、作品ジャンルが多岐に亘るためか、これまで彼の書誌情報がまとめられることはなかった。
著者の堀江氏は寺山の初出雑誌すべてに目を通し、NHKアーカイブスのラジオとテレビの全資料を確認することで、いままで未整備の全著作目録をはじめて完成させた。
その研究において、これまで知られていなかった寺山修司の行動原理が明らかとなる。「対話すること、他人と関わりを持とうとすること、これこそが、寺山が生涯を通じて求めたものの一つであった」。寺山修司のダイアローグという手法とは、どのようなものか。本書では、この行動原理がかたちとなって表われる1960年代を軸に、新たな寺山像を浮かび上がらせていく。巻末には寺山修司単行本全書誌、ラジオ番組年譜を付す。

作品の情報

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著者: 堀江秀史

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