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国策会社の経営史 台湾拓殖から見る日本の植民地経営

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フォーマット 書籍
発売日 2021年03月19日
国内/輸入 国内
出版社岩波書店
構成数 1
パッケージ仕様 -
SKU 9784000229760
ページ数 278
判型 A5

構成数 : 1枚

序 章 分析対象としての台湾拓殖……………湊 照宏・齊藤 直・谷ヶ城秀吉
1 本書の課題と位置づけ
2 国策会社のあり方を問う今日的意味
3 分析対象としての台拓
4 研究史の整理と本書の課題

第1章 国策会社の概念規定と分析視角——国策会社の本質は何か……………齊藤 直
1 はじめに
2 先行研究の批判的検討
3 国策会社の概念規定
4 国策会社の分析視角
5 おわりに

第2章 設立経緯と政府——何が期待され,どのように制度設計がなされたか……………谷ヶ城秀吉
1 はじめに
2 プロトモデルの提起と継承
3 台拓の設立と台湾総督府
4 おわりに

第3章 事業展開と金融構造の概観——どこから資金を調達し,何に使ったのか……………湊 照宏
1 はじめに
2 事業内容
3 資金調達
4 収益性
5 おわりに

第4章 株式による資金調達と株式市場——国策会社の資金調達は容易であったのか……………齊藤 直
1 はじめに
2 設立時における制度設計と株式割当
3 台拓株主と株価の動向——概観
4 株主行動の分析
5 法人株主の動向
6 台拓の対応
7 おわりに

第5章 社債発行と金融機関・政府——金融機関・政府は協力的であったのか……………齊藤 直
1 はじめに
2 台拓の社債発行
3 1937年度における予備交渉と挫折
4 1938年9月における交渉
5 1938年11月以降における交渉と社債発行の決定
6 おわりに

第6章 国策性事業の展開(1)——いかに低収益であったのか……………湊 照宏
1 はじめに
2 増資前の各事業「利益率」
3 台拓の仏印事業
4 仏印事業の収益性
5 隠された低収益と負担の分散
6 おわりに

第7章 国策性事業の展開(2)——「国益」と「私益」をどのように両立させようとしたのか……………谷ヶ城秀吉
1 はじめに
2 台拓の華南占領地計画
3 華南占領地経営の展開と後退
4 海南島事業の展開と補助金
5 おわりに

第8章 政府出資と補助金——低収益はどのように補われたのか……………谷ヶ城秀吉
1 はじめに
2 台拓設立時における収支計画と実績
3 台拓の社有地経営と収益性
4 台拓と国庫補助金
5 おわりに

第9章 内部資本市場としての国策会社——どのような機能を果たしたのか……………湊 照宏
1 はじめに
2 内部資本市場の形成
3 増資前における「投資及事業益」
4 内部資本市場の変容
5 増資後における「投資及事業益」
6 おわりに

終 章 台湾拓殖から見る日本の植民地経営……………湊 照宏・齊藤 直・谷ヶ城秀吉
1 終戦と台拓の終焉
2 総括
3 結語——国策会社の本質と戦後への遺産


参考文献
あとがき
索 引

  1. 1.[書籍]

従来の国策会社の研究では、国策の形成・遂行過程における軍部や政府等の利害の角逐に重きがおかれ、株式会社という組織形態がもつ意味については等閑視されてきた。本書は、典型的な国策会社「台湾拓殖」の設立や資金調達、経営実態等にかんする経済・経営史的分析を通し、国策会社の本質と日本の植民地経営の特質を描き出す。

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