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| フォーマット | 書籍 |
| 発売日 | 2021年03月09日 |
| 国内/輸入 | 国内 |
| 出版社 | 名古屋大学出版会 |
| 構成数 | 1 |
| パッケージ仕様 | - |
| SKU | 9784815810177 |
| ページ数 | 366 |
| 判型 | A5 |
構成数 : 1枚
序 章 戦争障害者の時代
――社会国家のもう一つの源流
第I部 第一次世界大戦へ
第1章 英雄か「怪物」か
――第一次世界大戦までの戦争障害者支援
はじめに
一 近代以前の表象と支援
二 国民軍の創設と民間慈善の組織化
三 統一戦争期の戦争障害者支援――軍事年金法の拡充
四 第一次世界大戦前の状況――一九〇六年の軍事年金法改正
おわりに
第2章 「労働による自立」
――第一次世界大戦下の戦争障害者支援
はじめに
一 開戦時の戦争障害者支援
二 戦争障害者支援の拡充――医療支援
三 「労働による自立」の貫徹――戦争障害者への就労支援
四 農村移住
おわりに
第II部 戦間期
第3章 「帰還者」の相互支援
――戦争障害者の組織化と政治化
はじめに
一 在郷軍人会と「キフホイザー同盟」
二 ヴァイマル期の除隊者・戦争障害者の組織化
三 ナチ党政権下における「合一」
おわりに
第4章 「生きた戦争記念碑」
――戦争障害者へのまなざし
はじめに
一 戦争障害者という呼称
二 誰が戦争障害者か?
三 戦争障害者の男性性
四 英雄からパリアへ
おわりに
第5章 「リサイクル」される戦争障害者
――国家援護の法制化
はじめに
一 戦争障害者支援の統合――全国援護法と軍事援護法
二 戦争障害者の就労状況
三 経済危機下の戦争障害者
おわりに
補論1 盲導犬
――戦争障害者のための「支援器具」
はじめに
一 戦時下の救護犬
二 第一次世界大戦下の戦争障害者支援と盲導犬の育成開始
三 戦争失明者から一般市民の視覚障害者へ
四 盲導犬に対する社会からのまなざし
五 ナチ政権下の変容
六 戦後の再建
おわりに――「支援器具」としての盲導犬
第III部 第二次世界大戦から二つのドイツへ
第6章 「戦争障害者は第一の市民である」
――ナチ党支配下の戦争障害者支援
はじめに
一 「民族共同体」の一員としての戦争障害者
二 国防軍援護法の制定
三 労働力としての戦争障害者――戦時動員の一形態
四 戦争障害者の自己意識と家族の感情
おわりに
第7章 「受肉した」敗戦の象徴
――占領統治下における再建と変容
はじめに
一 瓦礫社会からの出発
二 戦争犠牲者支援の停止
三 自主的な戦争障害者支援の展開
おわりに
第8章 「五つ目の車輪にはならない」
――西ドイツの戦争障害者支援
はじめに
一 西ドイツにおける国家援護の要求
二 戦争障害者への就労支援とその功罪
三 家族のなかの戦争障害者
おわりに
補論2 戦争記念碑と戦争墓
――戦争障害者支援の一形態
はじめに
一 ドイツにおける近代的な戦争記念碑の発展
二 第一次世界大戦後の戦争記念碑――ヨーロッパ的な共時性、時代を超えた普遍性
三 戦没兵士の帰還――戦争墓の設置
四 「栄誉の碑」設置をめぐる議論
五 第二次世界大戦後の戦争墓区画の再編
おわりに――「栄誉の墓」が表象するもの
終章 戦争障害者支援からみえてくるもの
あとがき
注
参考文献
初出一覧
図表一覧
索引
二度の大戦により、300万人におよぶ大量の戦争障害者を生み出したドイツで、国家に奉仕した「英雄」はどのようなその後を生きたのか。公的支援や医療の発達、義肢や盲導犬などの補助具の発展と、他方での差別や貧困、ナチへの傾倒などの多面的な実態を丁寧に描き、現代福祉の淵源を示す。

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