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グロティウス『戦争と平和の法』の思想史的研究 (249) 自然権と理性を行使する者たちの社会

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フォーマット 書籍
発売日 2021年06月04日
国内/輸入 国内
出版社ミネルヴァ書房
構成数 1
パッケージ仕様 -
SKU 9784623090877
ページ数 336
判型 A5

構成数 : 1枚

序 章 『戦争と平和の法』はなにを論じようとしたのか
1 「国際法の父」
2 グロティウスにおける「戦争」
3 グロティウスにおける「平和」
4 諸国民間の共通法


第I部 近代思想とグロティウス

第1章 グロティウスははたして近代的か
1 近代思想の開拓者グロティウス
2 中世的グロティウス
3 私戦と正戦
4 近代的グロティウス
5 グロティウスの「近代性」
6 ヨーロッパ拡大の精神的武器

第2章 「完全な共同体」とグロティウスの国家思想
1 戦争と平和の中世的意味
2 自己保存と私戦の権利
3 私戦と封建的アナーキー
4 グロティウスの国家思想――「平和化された国家」としての「完全な共同体」
5 国際社会と国際共同体

第3章 『戦争と平和の法』の思想史的意義
1 国際法におけるグロティウスの伝統
2 グロティウスは国際法の父か
3 私戦について
4 グロティウスにおける自己保存の思想
5 近代思想の先駆者としてのグロティウス
6 複眼的視点の必要性

第4章 「諸国民間の共通法(ユス・コムーネ)」と理性を行使する者たちの社会
1 『戦争と平和の法』の構想
2 中世ヨーロッパの戦争とその慣行およびその強靱性
3 戦時掠奪の合法性――グロティウスにおける正式戦争と正戦
4 ルソーが見落としたもの
5 社会への欲求とコスモポリタニズム
6 平和な社会


第II部 グロティウスとヨーロッパの拡大

第5章 近世ヨーロッパのフロンティアと国際法の思想――オランダ東インド会社とグロティウスの自然法的私戦論
1 海を隔てたフロンティア
2 カタリナ号事件
3 オランダ東インド会社
4 グロティウスの『捕獲法論』
5 『戦争と平和の法』における私戦と自然法
6 近世ヨーロッパのフロンティアとグロティウス

第6章 人類の敵――グロティウスにおける海賊と航行・通商の自由――
1 海賊と国際法
2 公敵と海賊
3 正式戦争と掠奪
4 正戦の思想
5 人類の敵
6 商業社会の思想


第III部 グロティウスと現代

第7章 グロティウスのアンビヴァレンス――国家主権と人類の共通利益
1 新グロティウス主義
2 内戦の抑圧と新しい秩序
3 抵抗権
4 人道的干渉
5 国際社会とその共通利益
6 グロティウスと現代国際法

第8章 グロティウスの伝統――国際法の思想史と国際社会
1 国際法思想の一潮流
2 国際社会の思想
3 国際法におけるグロティウス主義

第9章 グロティウスと20世紀における国際法思想の変容
1 新しい国際法思想
2 第一次世界大戦とグロティウス主義
3 『戦争と平和の法』刊行300年
4 第二次世界大戦とグロティウス主義
5 国際軍事裁判
6 国際社会・国際法の構造変化とグロティウス主義


あとがき
人名・事項索引

  1. 1.[書籍]

「国際法の父」として名高いグロティウスの『戦争と平和の法』は、法学の最大の古典である。本書は、従来、主に国際法と国際政治の世界で評価されてきたこの書を、ホッブズに先行する近代的政治・社会思想の先駆的著作として捉え直す。『戦争と平和の法』の構想を、新しい時代を切り開く思想として、個人、国家、国際社会という構成要素との関連の中で読み解くことで、西洋法制史や国際法学はもとより、政治・社会思想史のこれまでの常識に挑戦する。

作品の情報

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著者: 山内進

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