プリンスの愛弟子"リヴ・ウォーフィールド"がパワフルな魂を解き放つ最新アルバム
メアリー・J・ブライジ、エタ・ジェイムス、ニーナ・シモンのように繊細且つエネルギッシュに歌うプリンスへの感謝の気持ちがこもった、実力と華やかさを兼ね備えた一枚
プリンスが率いた"ニュー・パワー・ジェネレーション(NPG)"で活躍したディーヴァ、リヴ・ウォーフィールドが通算3作目となる最新アルバムをリリース。
リヴ・ウォーフィールドはイリノイ州にて生まれ、オレゴン州ポートランドで音楽活動を開始。2006年に『Embrace Me』をリリースし、B.B.キングやアル・グリーンなど多くの著名ミュージシャンと共演するように。2010年にはNPGのメンバーとしてプリンスのアルバム『Lotusflow3r』に参加。その後もプリンスが、彼女の作品のプロデューサーを務めるなど、バックアップに協力し強い信頼関係を築いた。
"ソウル・トレイン・ミュージック・アワード"の受賞者でもあり、今作ではその賞に相応しい自身の内面の強さと魂を表現し、幅広い音楽的センスを披露。特に「The Edge」(n.1)、という一見ロック調のタイトル曲には師匠(プリンス) への想いが込められており、"プリンスに初めて会った時のこと、ペイズリー・パークでオーディションを受けた時のこと"を思い出しながら心を込めた自信作だという。
リヴの兄でもあるライアン・ウォーターズが作曲した「Maybe They'll Take Your Picture」(n.2)は、"タワー・オブ・パワー"の1973年のアンセム「What Is Hip?」を彷彿させるホーン主体のファンクで、イギリスの"トリプルホーンズ"と"NPGHornz"のロイ・エイジの力強いトロンボーンソロが特徴。また、フィル・コリンズのパワーバラード「Another Day In Paradise」(n.6)のアレンジなど、ソウルファンとしても1音楽ファンとしても楽しめる楽曲が多数収録されている。
発売・販売元 提供資料(2023/07/20)
後期NPGに籍を置いたシンガーのソロ3作目。ギタリストの相棒ライアン・ウォーターズたちと組んだ今回も前作の流れを汲むロッキン・ソウルなアルバムだが、よりエッジーで、タイトにまとまった印象を受ける。JB'sマナーのファンクは故プリンスとセッションをしているかのよう。フィル・コリンズ"Another Day In Paradise"のカヴァーも絶妙な収まり具合だ。
bounce (C)林 剛
タワーレコード(vol.479(2023年10月25日発行号)掲載)